ジャンル : ミステリー・サスペンス
自分たちの町で作家や出版関係者が集まるミステリ大会が開かれると知り、ジェーンは喜び勇んで親友のシェリイと参加することに。大会では憧れの作家に会え、自作の小説を持ち込む機会に恵まれた一方で、新人作家や名物編集者の振る舞いに眉をひそめることにもなる。そして、批評家の失踪を皮切りに事件が続発し…主婦探偵がイベントで起きた現実の事件に挑むシリーズ第14弾。
西暦2312年、人類は太陽系各地で繁栄しつつも、資源格差や環境問題をめぐり対立を深めていた。そんななか、諸勢力共存の要だった水星の大政治家アレックスが急死。彼女の孫スワンは、祖母の極秘の遺言を届けに木星の衛星イオに赴く。地球を訪れたのち水星に戻ったスワンは、移動都市を襲う隕石衝突に巻きこまれる!『レッド・マーズ』の著者による3度目のネビュラ賞受賞宇宙SF。
英国中西部の炭鉱の村で、夫婦と幼児が突如失踪した。ロンドン警視庁のディ警部補とハマースミス巡査部長が捜索に派遣されたが、与えられた時間はわずか二日間。地下の坑道のため沈みゆく村を襲う原因不明の奇病、発見された不気味な目玉と血染めのドレス…。謎に次ぐ謎が刑事たちを翻弄する。迷信と因習が残る村の闇と、刑事たちの光がせめぎ合う、ノンストップ警察小説!
全身をグレイ一色につつんだ異色の名探偵・幽霊紳士が事件関係者の前に現われた時、謎は解き明かされるーどんでん返しの趣向に満ちた全12話で構成される『幽霊紳士』。若き日のホームズの活躍を描くパスティーシュなど、世界を舞台にした奇妙な8編を収録する『異常物語』。時代小説の大家による、本格ミステリ連作集と長らく入手不可能だった奇想に満ちた短編集を合本で贈る。
夜、道玄坂や宮益坂に現れる黒い犬。それに餌をやったものは、必ず謎の失踪を遂げるー。そんな、どこにでもありそうな都市伝説がささやかれている渋谷で、黒い犬につきまとわれている少女に出会った二里とナナ。かろうじて犬を追い払ったものの、路地の闇にすうっと消えるようにいなくなるのを目撃してしまう。正体を突き止めようと躍起になるナナに対し、二里は消極的。その理由は1つ。彼が幼いころから持つ能力が、関わるなと告げていた…。
可憐な美貌を持つ財閥令嬢から依頼された“鱗雲荘”の調査。有力政治家として名を轟かせた彼女の祖父が遺したその建物の地下には、鍾乳洞を利用して建造された巨大なシェルターが存在していた。そこで七ツ森神子都をはじめとする地下世界研究会のメンバーが屍蝋化した遺体を発見した瞬間、恐るべき連続殺人の幕が開く…!
退屈に苦しむ名探偵ホームズのもとに持ちこまれた、怪奇な雰囲気が横溢する事件「“ウィステリア荘”」。ワトスンが目にした、ベッドに横たわるホームズの衝撃的な姿「瀕死の探偵」。そしてシリーズ中で異彩を放ち、長い余韻を残す表題作など、全8編を収録する短編集。登場から一世紀以上がたってもなお、世界じゅうの人々を魅了しつづけている永遠の名探偵の事件簿、新訳決定版。
不穏な空気をはらんだ夏の午後、医師シャーロットの診療所にやって来た若い女。ヴァイオレットと名乗るその娘は、夫ではない男の子どもを妊娠したという。彼女の“頼み”を一度は断ったシャーロットだが、混乱しきった様子が気に掛かり、その晩、ヴァイオレットの住まいへと足を向け…卓越した心理描写を武器に、他に類を見ないミステリを書き続けた鬼才による傑作、本邦初訳。
捕虜収容所でユダヤ人のあんたに親切とはいえなかったナチスの将校が生きているかもしれないー臨終の床にある戦友からそう告白された、87歳の元殺人課刑事バック・シャッツ。その将校が金の延べ棒を山ほど持っていたことが知られ、周囲がそれを狙ってどんどん騒がしくなっていき…。武器は357マグナムと痛烈な皮肉。最高に格好いい主人公を生み出した、鮮烈なデビュー作!
家出を繰り返す少年が、開けた荒野の真ん中から消えたーハイランド地方を訪れたダンバー大尉が聞かされたのは、そんな不可解な話だった。その夜、当の少年を偶然見つけたダンバーは、彼が何かを異様に恐れていることに気づく。そして二日後、少年の家庭教師が殺されるースコットランドを舞台に、名探偵ウィリング博士が人間消失と密室殺人が彩る事件に挑む傑作本格ミステリ。
パラディスは生者の、半生者の、蘇生者の、死なざる者の都であると同時に、死者の都でもあるのです。婚礼の新床で花嫁が夫の手で殺された。夫が死ぬまで隠し通したその理由とは。(「鼬の花嫁」)周囲の人間が次々と衰弱し死に至るという、不吉な噂が囁かれる女性の正体は。(「美しき淑女」)退廃と背徳の都パラディスに眠る死者の物語8編を収録。闇の女王タニス・リーの傑作短編集。
『ペニーセイヴァー』が“今年の最優秀コミュニティ新聞”に選ばれ、ボスとともにボストンで開かれる新聞協会の年次総会に出席することになったルーシー。久々の都会と同業者との交流を満喫していたが、新聞業界の大立て者ルーサー・リードが晩餐会中に急死。警察が関係者を調べ始めた。すかさず新聞記者ルーシーの好奇心&探偵根性がうずきだすが…。主婦探偵ボストン出張編。
デビュー作が大ヒットして一躍ベストセラー作家となった新人マーカスは第2作の執筆に行き詰まっていた。そんなとき、頼りにしていた大学の恩師で国民的作家のハリー・クバートが、少女殺害事件の容疑者となる。33年前の失踪した美少女ノラの白骨死体が彼の家の庭から発見されたのだ!マーカスは、師の無実を証明すべく事件について調べはじめる。全欧州で200万部のメガセラーとなった若きスイス人作家ディケールの傑作ミステリ。
ハリー・クバートの代表作『悪の起源』は、34歳のハリーと15歳の少女ノラの愛を下敷きにしていた!少女殺しの嫌疑をかけられたハリーの無実を証明すべく青年作家マーカスは独自の調査をもとに『ハリー・クバート事件』を書き上げ、再びベストセラー作家となったが…。次々に判明する新事実、どんでん返しに次ぐどんでん返し…。全世界32か国以上で翻訳出版され、眠れぬ夜を過ごす人々を続出させたスイス発のメガヒット・ミステリ。
何時だって何歳だって女の友情はめんどくさくって、あやうくって、美しい。OL、ママ友、中高生…。さまざまな年代、立場の女性の友情に隠された想いを情感あふれる筆致で描ききる!注目度ナンバーワンの新鋭が贈る連作ミステリ。
盲目のギリシャ人美術商ハルキスの葬儀が厳粛におこなわれた直後、遺言書をおさめた鋼の箱が屋敷の金庫から消えた。警察による捜索が難航する中、クイーン警視の息子エラリーが意外なありかを推理する。だが、捜査陣がそこで見つけたのは、身元不明の腐乱死体だったー“国名シリーズ”第四作は、若き名探偵が挑む“最初の難事件”にして、歴史に残る傑作である。
1931年のその日、ベルリン警視庁殺人課警部のラートを呼び出した副警視総監の機嫌は最悪だった。ニューヨーク・ギャングの殺し屋と目されている危険人物ゴールドスティンがベルリンに来訪しているというのだ。その目的は一切不明。犯罪組織リングフェラインが、彼に殺しを依頼したのだろうか?だれもが疑心暗鬼になる中、ラートはこの男の二十四時間の監視を命じられるが…。ベルリン・ミステリ賞受賞シリーズ!
警官に仲間を殺され、復讐を誓う窃盗犯の少女。アメリカの殺し屋はベルリン来訪の目的を明かさず、対立する犯罪組織は相手方がこの危険人物を招いたのではないかとパニックに。そんな中で、無理難題を次々と抱えていくベルリン警視庁のラート警部と恋人チャーリー。激動の時代背景を巧みに織り込みながら、抜群のストーリーテリングで読者を強烈に牽引する、警察小説の白眉!
殺人現場となった母の実家を訪れたビルギッタは、密かに数冊の日記を持ち出した。その中に記された“ネヴァダ”の文字が目に飛びこんできたからだ。それはスウェーデンの寒村で起きたのと似た血塗られた事件があった土地。日記は1860年代に書かれており、アメリカ大陸横断鉄道敷設工事の現場監督が残したものだった。貧しさにあえぐ19世紀の中国の寒村、西部開拓時代のアメリカ、そして発展著しい現代の中国、アフリカー。現代の予言者マンケルによる、ミステリを超えた金字塔的作品。