ジャンル : ノンフィクション > 文庫(ノンフィクション)
東京郊外に移り住んだ家族は、4年生の男の子を頭に2年生の女の子、そして幼稚園前の男の子のいる賑やかな5人家族。奔放な3人の子供達を中心に若々しい父母、近隣の人々、夕方になるとなぜか吠え出す愛犬ベルらの優しく温かな交流ー。子供達の華やぎと移りゆく自然の美しさの中に生の原風景を紡ぎ出す庄野文学の記念碑的長篇。
23歳の実姉・沙由里と24歳の義姉・亜矢子。二人が美しすぎる故に、秀之の性の悩み、渇望は大きかった。清純な沙由里への熱き想い。大人の色香をたたえた亜矢子への欲望。初めての相手は沙由里ねえさんと…。だが、実の姉とはできない。そしてついに、秀之は決心した。亜矢子ねえさんに教えてもらおう…。はやる心を抑え、秀之は裸で、眠っている亜矢子の寝室に向かったー。
いけない、やめさせなければ。同僚教師に抱かれ、女の色香を発散させながら、日高早紀子はせいいっぱい抗う。しかし、朱唇を奪われ、豊麗な乳房を揉まれると、理性が消え去り、“充実感”を求めて疼きだす、二十八歳の女の悲しき性…。女教師、早紀子の呪われた私生活を、凌辱作家、綺羅光が描ききる、渾身のレイプ。
朝の通勤電車に一際めだつ妖艶な美女の姿。しなやかな脚、襟元から覗く雪白の甘肌、ムチムチと心地よく張ったヒップライン…痴漢の獲物を求めて徘徊する男の獣性を、グググッとそそる晋体と美貌だ。男は美女の背後にぴったりと張りつき、太腿を、尻肉を、乳房を弄びはじめる。美女の名は村越由起美、二十六歳。まさかその由起美が、M性を秘めた人妻だとは、そのとき痴漢は予想だにしなかった…
ダンディズムと軽さのエレガンスを基調とする渋沢文学の出発を告知する表題作ほか、才能の萌芽が燦たる処女作「撲滅の賦」、功緻で〓@56F5洒な小品「錬金術的コント」の三篇を収録する。著者自らが、死の直前に発掘を予言していた最初期作品集。
愛する高校生の息子をめぐって、妬み、悲しみながらも、惜しみなく女体を開く二人の母。義母・季里子…三十二歳、実母・彩子…三十七歳。円熟した女の色香が漂う二人には、息子に抱かれる背徳の意識は消えていた。あるのは、女の業、確執、愉悦を貪う魔性…。そして、悲劇はすぐそこまで迫っていた。
息子を禅僧への道に送り出した変哲もない家族の戸惑いと型破りな師匠の尼僧をユーモラスに描き、「現代の子捨て物語」と評された第98回芥川賞受賞の表題作ほか、「トンボ眼鏡」「黒い海水着」の2篇を収録。
職員会議の真最中、スカートの奥へ忍びこむ淫手にうろたえる女教師、中野季実子。股間をまさぐる男性教師の指がパンティを剥ぐ。淫靡な指が肉唇をめくり、膣口へ。綾子、季実子、久美、美沙子…。レイプの標的は美しすぎる女教師。
息子の若い肉茎が胎内におさまった時、美保は母であることを忘れた。突きだしたヒップを悩ましくくねらせ、より深く強い侵入をうながす…。だが、許されない行為に溺れる母子に、悲劇の時は刻々と近づいていた…。
なぜか九州平戸島に漂着した韃靼公主を送って、謎多いその故国に赴く平戸武士桂庄助の前途になにが待ちかまえていたか。「17世紀の歴史が裂けてゆく時期」に出会った2人の愛の行方を軸に、東アジアの海陸に展開される雄大なロマン。第15回大仏次郎賞受賞作。
うらぶれた場末の遊園地、「下高井戸オリンピック遊戯場」は双子の天才、藤島宙一・宙二兄弟の卓越した経営手腕により急成長を遂げ、「ゼウスガーデン」と名を変えて、ありとあらゆる欲望を吸収した巨大な快楽の王国となってゆく。果てなき人間の欲望と快楽の狂走を20世紀末から21世紀までの百年という壮大なスケールで描く快作長篇。
失踪した姉・麻弓を探すべく、おぞましき男たちの肉欲の餌食となる霞美。二十二歳の麻弓にひけをとらない、早熟な処女の肉体に、嗜虐鬼たちは情け容赦なく魔手をのばす。初めてのフェラチオ奉仕、緊縛、ストリップ…。姉を助けたいため、勇を鼓して姉と同じ軌跡を辿るうち、霞美は意外な真実を発見する。マゾ…そう、自分にも姉と同じMの血が流れていることを。そして、ついに尊敬する姉と再会した時、霞美はかつての清純な女高生ではなかった…。