その日の予定
「いちばん大きなカタストロフは、しばしば小さな足音で近づいてくる」。第二次大戦前夜、オーストリア併合に至る舞台裏を、事実の断片から描き出す。大企業家とナチ高官との秘密会合、オーストリア首相を恫喝するヒトラー、チェンバレンを煙に巻くリッベントロープ…。彼らの卑小で時に荒唐無稽な行動・決断が、世界を破局に引き込んでゆく。事実に基づく物語。仏ゴンクール賞(2017)受賞作。
主な登場人物
1 秘密の会合
2 仮 面
3 儀礼的訪問
4 脅 迫
5 ベルクホーフの会見
6 やむを得ない決定
7 絶望的な企て
8 電報を待った日
9 ダウニング街の別れのランチ
10 「電撃戦(ブリッツクリーク)」
11 戦車の大渋滞
12 電話の盗聴
13 ハリウッドの貸衣装店
14 幸せのメロディー
15 死者たち
16 あの人たちはいったい何者なんだ?
解 説…………三島憲一
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訳者あとがき