またの名をグレイス 上
アトウッド作のなかで最高傑作といわれる作品。1843年にカナダで実際に起きた殺人事件に題材を求める、入念な資料調査をもとに仕上げられた歴史小説風作品。同国犯罪史上最も悪名高いと言われている女性犯のひとり、16歳の少女グレイス・マークスの物語である。グレイスはfemme fatale魔性の女か、それとも時代の犠牲者か。単に歴史小説の域に留まらず、性と暴力をはじめとする人間存在の根源に関わる問題をミステリー仕立てで鋭く追及する。
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殺人事件で犯人とされた美女は事件を主導した「魔性の女」だったのか、それとも歴史に翻弄された犠牲者だったのか。一九世紀カナダで起き、当時世界中で話題となった殺人事件の記録を素材に、巧みな心理描写を織りこみながら、ミステリー仕立てに、人間存在の根源を鋭く問いかける。ノーベル文学賞候補ともいわれるカナダの女性作家、マーガレット・アトウッドの傑作。 2018/09/18 発売