優しい語り手
嘘や憎しみにあふれた情報の断片を優しさによってつなげ、神話的な力を蘇らせる「第四人称」の語りとは。絶えざる流浪、破局、全体主義を経験しながら、菌糸体のごとき独自の生長をとげた中欧文学の魅力とは。細分化する世界を星座のように再構築する新たな文学の可能性を、『逃亡派』『昼の家、夜の家』のノーベル賞作家が語る。
優しい語り手……………小椋 彩 訳
「中欧」の幻影(ファントム)は文学に映し出されるーーーー中欧小説は存在するか……………久山宏一 訳
第四人称の語り手の未来ーー訳者あとがき……………小椋 彩