プルーストの世界を読む
『失われた時を求めて』の冒頭部「コンブレー」を取り上げ、主人公の眠れぬ夜の時間意識、登場人物たちの思いがけない造形過程、サンザシの匂いや色彩などの相を精細に読み解く。細部から壮大な全体へと及んでゆく精妙なプルースト的生成を、長年の研究蓄積を踏まえて鮮やかに開示する。岩波文庫版『失われた時を求めて』の個人全訳に取り組む著者による最良のプルースト入門。
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『失われた時を求めて』の冒頭部「コンブレー」を取り上げ、主人公の不眠の夜と作品内部の時間、登場人物たちの形成に至る思いがけないプロセス、相貌を変えてゆく田舎町イリエ、また名高いサンザシの匂いや色彩などのアスペクト精細に読み解く。細部から壮大な全体へと及んでゆく精妙なプルースト的生成を、近年の研究の蓄積を踏まえて鮮やかに開示する。いまプルーストを読む醍醐味をこの一冊に伝える。 2004/02/26 発売