露伴小説(第2冊)
露伴の文名を一挙に高めた「風流仏」。そこに定着された入神の技芸讃仰の高い浪漫性は、「一口剣」をへて屈指の代表作「五重塔」に結実し、また変幻自在の小説手法は、山中仙境での妖艶な美女との出会いをめぐる怪異譚「対髑髏」へと展開する。
関連小説
露伴小説(第1冊)露伴小説(第1冊)
明治22年、弱冠23歳にして露伴は美妙編集の『都の花』に「露団々」を連載し人生即文学への途を開いた。自らの運命とたたかう男の流離の物語である初期長篇「いさなとり」をあわせ収める。この2作には、露伴の理想主義、人間観、運命観がはやくも色濃く漂っている。 1988/01/01 発売
露伴小説(第3冊)露伴小説(第3冊)
明治日本の世相と市井に生きる人々のさまざまな運命の転変を、輪廻思想を基調とした緩やかな連環をもつ九つの短編に盛った長編小説、露伴のいわゆる「風流物」の集大成。 1988/03/01 発売
露伴小説(第4冊)露伴小説(第4冊)
明の建文永楽の交、中国を二分して相争ったこの二帝のたどる数奇の運命を軸に、群臣諸将の盛衰を描く一代の雄篇「運命」。一片の盃に人生の来し方を映し出す佳品「太郎坊」。露伴の人間観照を直載に示す諸作を収録。 1988/04/01 発売