露伴小説(第5冊)
あるときは仙人、戦国の武将を、あるときは宋代の文豪書聖を、生き生きと語って余すところがない露伴史伝の世界。これら諸作には当代文明への痛烈な批評も蔵されている。初期作品の幽幻の俤を残す「観画談」、少年との心温まる釣行を描く「蘆声」をあわせ収める。
関連小説
露伴小説(第1冊)露伴小説(第1冊)
明治22年、弱冠23歳にして露伴は美妙編集の『都の花』に「露団々」を連載し人生即文学への途を開いた。自らの運命とたたかう男の流離の物語である初期長篇「いさなとり」をあわせ収める。この2作には、露伴の理想主義、人間観、運命観がはやくも色濃く漂っている。 1988/01/01 発売
露伴小説(第2冊)露伴小説(第2冊)
露伴の文名を一挙に高めた「風流仏」。そこに定着された入神の技芸讃仰の高い浪漫性は、「一口剣」をへて屈指の代表作「五重塔」に結実し、また変幻自在の小説手法は、山中仙境での妖艶な美女との出会いをめぐる怪異譚「対髑髏」へと展開する。 1988/02/01 発売
露伴小説(第3冊)露伴小説(第3冊)
明治日本の世相と市井に生きる人々のさまざまな運命の転変を、輪廻思想を基調とした緩やかな連環をもつ九つの短編に盛った長編小説、露伴のいわゆる「風流物」の集大成。 1988/03/01 発売