アブサロム、アブサロム! 下
憑かれたようにサトペンの生涯を語る人びとー少年時代の屈辱、最初の結婚の秘密、息子たちの反抗、近親相姦の怖れ、南部の呪いー。「白い」血脈の永続を望み、そのために破滅した男の生涯を、圧倒的な語りの技法でたたみ掛けるフォークナーの代表作。
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南北戦争が始まる頃、ヨクナパトーファ郡ジェファソンに飄然と現れた得体の知れない男トマス・サトペンは、インディアンから百平方マイルの土地を手に入れ、大いなる家系を創始するべく、町の商人コールドフィールドの娘と結婚する。サトペン家の興隆と崩壊を物語りつつ、アメリカ南部の過去と現在の宿命的な交わりを描いた迫力ある長篇。 1998/06/10 発売