20世紀ラテンアメリカ短篇選
ヨーロッパの前衛、熱帯の自然、土着の魔術と神話が渾然一体となって蠱惑的な夢を紡ぎだす大地ラテンアメリカーー。ガルシア=マルケス、バルガス=リョサなどはもちろん、アストゥリアス、パスなどの先行世代、アジェンデ、アレナスなどのポスト・ブームの作家まで、20世紀後半に世界的ブームを巻き起こした南米文学の佳篇16篇。
1 多民族・多人種的状況/被征服・植民地の記憶
青い花束……………オクタビオ・パス
チャック・モール……………カルロス・フエンテス
ワリマイ……………イサベル・アジェンデ
大帽子男の伝説……………ミゲル・アンヘル・アストゥリアス
トラスカラ人の罪……………エレーナ・ガーロ
日 蝕……………アウグスト・モンテローソ
2 暴力的風土・自然/マチスモ・フェミニズム/犯罪・殺人
流れのままに……………オラシオ・キロガ
決 闘……………マリオ・バルガス=リョサ
フォルベス先生の幸福な夏……………ガブリエル・ガルシア=マルケス
物語の情熱……………アナ・リディア・ベガ
3 都市・疎外感/性・恐怖の結末
醜い二人の夜 ……………マリオ・ベネデッティ
快楽人形……………サルバドル・ガルメンディア
時 間……………アンドレス・オメロ・アタナシウ
4 夢・妄想・語り/SF・幻想
目をつぶって……………レイナルド・アレナス
リナーレス夫妻に会うまで……………アルフレード・ブライス=エチェニケ
水の底で……………アドルフォ・ビオイ=カサーレス
解 説(野谷文昭)
初出一覧