和漢朗詠集
王朝貴族の間に広く愛唱された、白楽天、菅原道真の詩、紀貫之の和歌をはじめ東西の珠玉の歌謡集である。詩歌管絃に秀でた藤原公任の洗練された感覚で選びぬかれた俳句秀詩は、自然の美をあまねく歌い、男女の愛怨の情(こころ)を綴り、千年経た今日なお人々の心に共感をいざなう。詩を口ずさめば平安宮廷の美とともにシルクロードの遠いかすかなため息も聞えてくる。『平家物語』以下中世文学に多大な影響を与えた文芸史上権威ある作品でもある。
1 巻上
1.春
1.立春
2.早春
3.春興
4.春夜
5.子日(ねのひ)
6.若菜
7.3月3日 付桃(さんぐゑつさんじつつけたりもも)
8.暮春
9.3月尽(さんぐゑつじん)
10.閏3月(うるふさんぐゑつ)
11.鶯
12.霞
13. 雨
14. 梅
15. 紅梅
16. 柳
17. 花付落花(はなつけたりらくくわ)
18. 落花
19. 藤
20. 躑躅(つつじ)
21. 款冬(くわんどう)
2.夏
1.更衣(かうい)
2.首花
3.夏夜
4.端午
5.納涼(だふいしやう)
6.晩夏
7.花橘
8.蓮(はちす)
9.郭公(ほととぎす)
10. 螢
11. 蝉
12. 扇
3.秋
1.立秋(りつしう)
2.早秋(さうしう)
3.七夕(しつせき)
4.秋興(しうきょう)
5.秋晩(あきのくれ)
6.秋夜(あきのよ)
7.15夜付月(じふごやつけたりつき)
8.月
9.9日付菊(くにちつけたりきく)
10. 菊
11.9 月尽(くぐゑつじん)
12. 女郎花
13. 萩
14. 蘭
15. 槿(あさがほ)
16. 前栽(さんぜい)
17. 紅葉
18. 落葉(らくえふ)
19. 雁付帰雁(かりつけたりきがん)
20. 虫
21. 鹿
22. 露
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