錨のない船(上)
太平洋戦争前夜、日米開戦回避の特命を帯びて来栖三郎はワシントンに飛んだ。だが、ルーズヴエルト大統領、ハル国務長官を相手に交渉は難航、だましうちのように、真珠湾奇襲攻撃が敢行される。三郎の努力と願いもむなしく、若者たちが殺し合わねばならない戦争へと時代は突入していく。ドキュメンタリー・タッチで描く現代史の悲劇、全3巻。
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錨のない船(中)錨のない船(中)
父三郎と母アリス。そして子供たち、安奈、良、恵理。日米戦争は、幸福な家族に過酷な運命と選択を課した。明朗闊達、スポーツマンでダンス名人の良。誰よりも強く平和を願った三郎の息子良が陸軍の戦闘機乗りになって、母の故国の飛行機を操縦する若者たちと闘われなければならない!大きな戦争が、男も女も、人も国も、激流に巻き込んで突き進む。 1988/02/01 発売