傷痕
この国が20世紀に産み落とした偉大なるポップスターがとつぜん死んだ夜、報道が世界中を黒い光のように飛びまわった。彼は51歳で、娘らしき、11歳の子どもが一人残された。彼女がどうやって、誰から生を受けたのか、誰も知らなかった。凄腕のイエロー・ジャーナリズムさえも、決定的な真実を捕まえることができないままだった。娘の名前は、傷痕。偉大すぎるスターの真の姿とは? そして彼が世界に遺したものとは?
直木賞作家・桜庭一樹の長編
彼は世界に愛された、だがーー。
突然この世を去ったスーパースターが残した愛娘をめぐり、大人たちの欲望と思惑が交錯する。最愛の人を失い傷ついた少女の悲しみと回復、そして再生を丹念な筆致で描き出す。
この国が20世紀に産み落とした偉大なるポップスターがとつぜん死んだ夜、報道が世界中を黒い光のように飛びまわった。彼は51歳で、娘らしき、11歳の子どもが一人残された。彼女がどうやって、誰から生を受けたのか、誰も知らなかった。凄腕のイエロー・ジャーナリズムさえも、決定的な真実を捕まえることができないままだった。娘の名前は、傷痕。多くの人が彼について語り、その真相に迫ろうとする。偉大すぎるスターの真の姿とは? そして彼が世界に遺したものとは?
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17年前に殺された弁護士一家の遺族は、いまも「傷痕」をかかえて生きている。主犯格と裁かれた男は死刑になったが、共犯者が仮出所してあらわれてきた。そんなとき、加害者の血をひく大学生が、友人に誘われて出かけた法律サークルの会合で出会い好きになってしまった女子大生は、被害者の一人とおなじ「五条香子」という名前だった-。二人の出会いが、やがて悲しき事件をまきおこす。そして、新たな「傷痕」が…。加害者側にも被害者側にものこる哀しみを描いた、死刑や裁判員制度をも問う心ふるえるミステリー。 2009/09/01 発売