成熟した男と女の「時間」。義母の葬式で、男が思い浮かべた女の姿とはー。生と死、愛と性、男と女を見つめ続けた珠玉の8篇。
誰にも言えない、でも決して忘れることはない罪深い記憶。男と女の間を流れていった時間ー。夫と移住しペンションを営んだ家をたった一人引き払う時、庭に現れた美しい動物(「テンと月」)。義母の葬儀で棺に寄り添う男が思い起こす光景とは(表題作)。心の奥底深く降り積もった思いを丹念にすくいとる珠玉の短編集。 2017/11/15 発売