光をえがく人
ハングルが書き込まれたアドレス帳を拾った美大職員の江里子は、アート作品にちなんで韓国で持ち主を探すことに…(『ハングルを追って』)。後継者もなく工房を畳もうと考えていた人形師の正風が、フィリピンからの留学生と出会い心を開いていく…(『人形師とひそかな祈り』)。現代水墨画家の成龍はコレクターたちのパーティに出席。会場で本土の実業家の夫人と出会い、街の混乱の中で再会を…(『香港山水』)。有名な写真家だった父が、記憶をなくして海外から帰国。娘は母の話から、父の生涯を辿ることになる…(『写真家』)。ミャンマー料理店の店主に、反政府運動に加わって投獄された話を聞く。劣悪な環境の中での奇妙な体験とは…(『光をえがく人』)。アートが照らす五つの物語。