マザー
5つの短編に待ち受ける、予想外の驚愕の結末!
あなたはもう、以前の家族には戻れない。衝撃の令和の家族像。
「母という禍、家庭という地獄。
ひょっとして獄吏は自分自身なのかもしれない」
ーー中島京子(小説家)
<崩壊する家族を描く、衝撃の連作短編集!>
セメタリー
ワンピース
ビースト
エスケープ
アフェア
<書評家も絶賛>
「よくぞこの全人類にとって厄介で気になりすぎる母という存在を描き切ってくれた。不謹慎なほどの面白さ!」--マライ・メントライン
「作者がエールを送っているのは、母という名の女性たちなのだ。母親という呪縛に囚われている、すべての女性たちなのだ」--吉田伸子
母と娘の関係性はたくさん書かれているが、これは、母とかつて母だったものとの物語だ。
アニメのような三世代家族から独立して家庭を持った青年が、コロナ禍の間に立て続けに身内が亡くなった実家に久々に帰る「セメタリー」、過労によるうつ病で医師の仕事をやめて離婚した兄から、その身を案じながら亡くなった母の一周忌を前に再婚の知らせが届く「ワンピース」、娘が嫁いで一人残された高齢女性が、やがてマンション内で鞘当てが起きるほどに華やかに変貌していくさまを管理人の目から見た「アフェア」など、「母」という名に隠された一人の女性としての“本当”の姿を描き出す、直木賞作家渾身の家族小説!
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街に異変が起こっていた。死人が歩き回り異常な殺人事件がウワサにのぼる。街には戒厳令がしかれ、人々は家に閉じ込もり、不安な日々を送っていた。メイン州で最も美しい街「マザーズディ」は、いまやゴーストタウンのような様相を呈し始めているのだった。マザーズディに住む少年・ダグラスは、屋根裏部屋で奇妙な日記を見つけた。その日記に導かれるように旅に出るダグラス。目指すはホーリーローリーマウンテン。あの山にかかる黒雲が異変のカギをにぎっているはずだ。旅の途中で出会った仲間のアンナ、ロイドとともに、魔の山に向かうダグラス。だが、彼らの行手には、恐るべき敵が待ち受けていた。 1989/12/01 発売