マザー
アニメのような三世代家族から独立して家庭を持った青年が、コロナ禍の間に立て続けに身内が亡くなった実家に久々に帰る『セメタリー』、過労によるうつ病で医師の仕事をやめて離婚した兄から、その身を案じながら亡くなった母の一周忌を前に再婚の知らせが届く『ワンピース』、娘が嫁いで一人残された高齢女性が、やがてマンション内で鞘当てが起きるほどに華やかに変貌していくさまを管理人の目から見た『アフェア』など、「母」という名に隠された一人の女性としての“本当”の姿を描き出す、直木賞作家渾身の家族小説!
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マザーマザー
街に異変が起こっていた。死人が歩き回り異常な殺人事件がウワサにのぼる。街には戒厳令がしかれ、人々は家に閉じ込もり、不安な日々を送っていた。メイン州で最も美しい街「マザーズディ」は、いまやゴーストタウンのような様相を呈し始めているのだった。マザーズディに住む少年・ダグラスは、屋根裏部屋で奇妙な日記を見つけた。その日記に導かれるように旅に出るダグラス。目指すはホーリーローリーマウンテン。あの山にかかる黒雲が異変のカギをにぎっているはずだ。旅の途中で出会った仲間のアンナ、ロイドとともに、魔の山に向かうダグラス。だが、彼らの行手には、恐るべき敵が待ち受けていた。 1989/12/01 発売