まつら伊世姫(4)
女王ヒミコの病はますます重く、それに乗じて、強国クナの攻撃も更に激しさを増していく。皆が結束すべきこの時、ノボルとマサルは、倭を統一し、その王になるという、イヨに代わる大きな野望を胸に、東国へ、ヒムカの国へと去っていった。ただ1人、イヨの愛を得たタケルだけが留まり、彼女と邪馬台を救うために苦しい戦いを続ける。病の床で、後継者イヨの“目覚め”を必死に願うヒミコ。イヨもまた、自分の身にさし迫っているらしい大きな変化を予感し、恐れおののくのだった…。
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まつら伊世姫まつら伊世姫
不思議な女性が伊世を呼んだ。呼ばれた彼女は遥かなときを遡り、北九州は末盧の国の王女に生まれ変わる。そこは古代、ヤマト時代。人々がこれから文明と戦乱に遭遇しようとしている時代だった。伊世を呼んだのが邪馬台国の女王ヒミコであることを彼女は知らない。伊世をめぐり、若々しい国造りへの情熱に燃える伊都のタケル、邪馬の軍団のノボル、海賊ハヤト他がいり乱れ、時代は激動にさらされてゆく。ヒミコが伊世を呼んだわけは?悠久の愛と波瀾の大ロマン、いま始まる。 1991/03/01 発売