権謀の裏
肥前佐賀の大名、鍋島直茂は関ヶ原の合戦で二股をかけた。初め西軍についた直茂は、家康の勝利を確信するや、豊臣方の立花宗茂を隣国・柳川城に攻め、領地安泰をはかったのである。その直茂が自らの墓碑に豊臣家への忠誠を表す「豊臣朝臣」の文字を刻んだ真意とは…。表題作「権謀の裏」をはじめ、武士の激しく哀しい生きざまと、内に秘められた思いを峻烈に描いた秀作10編を収録。
肥前佐賀の大名、鍋島直茂は関ヶ原の合戦で二股をかけた。初め西軍についた直茂は、家康の勝利を確信するや、豊臣方の立花宗茂を隣国・柳川城に攻め、領地安泰をはかったのである。その直茂が自らの墓碑に豊臣家への忠誠を表す「豊臣朝臣」の文字を刻んだ真意とは…。表題作「権謀の裏」をはじめ、武士の激しく哀しい生きざまと、内に秘められた思いを峻烈に描いた秀作10編を収録。