魔剣伝(牛若丸異聞)
シナとコナタが相まみえた時から遡ること数百年、ひとに寄生して心身を憎悪で満たし、破壊を招き、悲哀と嘆きを生む、いま一振りの『魔剣』があった。目にまばゆいその黄金の太刀を持つ者の名は牛若丸。奇しくも、同じ鞍馬山の山中に暮らす稚児であった。剣の導くまま、魔人・弁慶と巡り合い、数奇な運命に弄ばれる牛若丸の半生を描く、伝奇歴史ファンタジー第三部。
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鉄に潜み、刀に形を変え、ひっそり受け継がれてゆく、魔。それは人に憑いて、その運命を変える。一介の僧侶だった斎藤道三は、戦場で一振りの古い刀を拾ったことから出世の階段を登りはじめる。道三の愛妾が生み落とした赤ん坊は、刀とともに忍者集団に拾われ、シナと名付けられた。魔剣に憑かれた美貌の少年シナの運命とは。絢爛豪華に描く、鮮烈歴史ファンタジー巨編、デビュー。 1991/07/01 発売