隠れ菊(上巻)
浜名湖畔の料亭「花ずみ」。ある日、名女将の後を継いだ旬平から、妻の通子に奇妙な電話が入る。指示された駅で出迎えた初対面の女は、通子に言った。「私、ご主人をいただきにきました」-。取り出した離婚届には紛れもない旬平の署名。こうして、平凡な主婦に甘んじていた通子の闘いは始まった…。愛とビジネス、度胸と意地。女のすべてを描ききり、柴田錬三郎賞を受賞した快作。
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浜名湖畔の料亭「花ずみ」の跡取りと結婚した通子。名女将と評判の姑が亡くなりまもなく一年になる日、通子は夫の旬平の指示で一人の女と会う。女は通子に言ったー「ご主人をいただきにきました」。とりだした離婚届には、すでに旬平の署名が。この日から、平凡な主婦だった通子の日常は一変、妻の座と店の運命を賭けた闘いが始まった。愛に商売に体当たりする女の生き様を描く、柴田錬三郎賞受賞作。 2013/07/19 発売