邯鄲の島遥かなり 上
島に生きた、ある一族の百五十年の営み。渾身の大河小説三千二百枚、開幕! 神生島にイチマツが帰ってきた。神か仏のような人間離れした美貌の一ノ屋松造に、島の女たちは例外なく魅入られていく。イチマツの子供には、みな体のどこかに同じ徴があった。またその子供たちにもーー。明治維新から「あの日」の先までを、多彩な十七の物語が鮮やかに映し出す。三ヵ月連続刊行スタート。
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栄えつつある神生島に、容赦なく戦争の足音が近づく。島の一族の百五十年を描く驚異の大河小説、波乱の第二巻! 一ノ屋の流れを汲む一橋産業は隆盛を誇り、島の人々の暮らしも少しずつ豊かになっていた。初の男子普通選挙が行なわれ、曰くありげな少女が一橋家を訪れる。火口への投身心中の流行を奇貨に、本土からの観光客も増えた。そうした人々の営みと繁栄の裏側で、平和な島にも戦争が影を落とし始めていたーー。三ヵ月連続刊行、激動の第二幕へ。 2021/09/28 発売