トマス・ピンチョン全小説 ブリーディング・エッジ
新世紀が幕を開け、ITバブルの残滓が漂うNYマンハッタン。企業の不正会計調査を担当するシングルマザー、マキシーンに、謎多き新興IT企業をめぐる案件が。持ち前の度胸と母親ゆずりのおせっかいな性格を原動力に、おたくプログラマーやマフィア、国家の工作員と渡りあい、ネットの最深部を覗き込む。見えてきたのは、あまりに危険なテロの予兆。マキシーンの焦りとは裏腹に、9月11日は近づいてくるー。類まれな知性を背景に膨大なトリビアを撒き散らし、怪しげな陰謀論で読む者を煙に巻く。やがてほの見えるこの世界の真実。かいぶつ、いきいき、76歳!現在まで射程に捉えるシリーズ最震作。