小説むすび | 直筆商の哀しみ

直筆商の哀しみ

直筆商の哀しみ

有名人のサインを売買し、そのあがりで悠々暮らす“直筆商”アレックス。密かな哀しみを抱きしめたまま、お気楽かつ自堕落に生きている。亡父が縁を結んでくれた古なじみの友人たちに十年越しの恋人。ロンドン郊外での代わりばえのしない日常に、少年時代から純情を捧げてきた伝説的映画女優の直筆サインが大嵐を巻き起こす。一行おきにはじける笑い、なのにじんと胸にしみる読後感。衝撃のデビュー作『ホワイト・ティース』から3年。現代社会と“シンボル”という壮大なテーマに、とめどなくコミカルな表現で挑んだ世界中の読者待望の最新作。

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