小説むすび | 階段を下りる女

階段を下りる女

階段を下りる女

出張先のシドニーで突然再会した一枚の絵。一糸まとわぬ姿で階段を下りてくるのは、忽然と姿をくらました謎の女。企業弁護士として順調に歩んできた初老の中に、40年前の苦い記憶が甦る。あの日、もし一緒に逃げることができていたら…。孤絶した海辺の家に暮らす女を探し当てた男は、消したくとも消せなかった彼女の過去を知る。-自分の人生は本当に正しかったのか?男は死期が迫る女に静かに寄り添い、残された時間を抱きしめながら、果たせなかった二人の物語を紡ぎ始める。一枚の絵をめぐる、哀切なラブ・ストーリー。人生の終局の煌めきを描く、世界的ベストセラー作家の新境地。

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