小説むすび | サブリナとコリーナ

サブリナとコリーナ

サブリナとコリーナ

いとこのサブリナの葬儀の前、美容部員のコリーナに祖母は言った。「あんたがメイクしてやりなさい」-サブリナは、黒髪に淡いブルーの瞳のとびきりの美人。なのになぜ、一族の悲運に連なるように、死を選ばなければならなかったのか。女たちは若くして妊娠し、男たちは身勝手に姿をくらます。だが一族の絆は固く、知恵のある祖母が、しばしば娘と孫を助ける。コロラド州デンバーのヒスパニック系コミュニティで、やるせない日常を生きるさまざまな世代の女たち。アメリカ建国以前からこの地に根ざしながら、非白人として疎外される痛みと苛立ちを描いて、一躍注目を集めたデビュー短篇集。2019年、全米図書賞最終候補作。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP