死神
市の福祉事務所に勤めるケースワーカーの仕事はひと筋縄ではいかない。難病、家庭問題、労働意欲の喪失、そして犯罪…社会の基準からはみだした「弱者」にとって最良の道とは何なのか。日々模索するワーカーたちの奮闘と遭遇する事件を通して、現代社会が抱える暗がりと人間本来の強かさを描ききる連作集。
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福祉事務所の万年係長・重松は、アル中のために周囲から疎んじられていた。そんな彼がかつて担当したケース-やはりアル中で家族と生き別れた男-が二十数年ぶりに、重松の前に現われて…。表題作ほか全八篇収録の連作集。 1996/01/25 発売