小説むすび | 主の変容病院・挑発

主の変容病院・挑発

主の変容病院・挑発

友人との再会から、青年医師ステファンは、煉瓦塀に周囲をかこまれ、丘の頂に屹立する、ビェジーニェツのとある病院に勤務することになる。そこ、「主の変容病院」では、奇怪な精神と嗜好を有する医師と患者たちが日々を営んでいた。彼らに翻弄されるステファンだったが、やがて病院は突如姿を現したナチスによって占拠されてしまう。次々と連行される患者たちを前にステファンの懊悩はなおいっそう深まっていき……レムの処女長篇『主の変容病院』のほか、ナチスによるユダヤ人大虐殺を扱った架空の歴史書の書評『挑発』や『二一世紀叢書』など、メタフィクショナルな中短篇5篇を収録。
主の変容病院
 葬儀
 予期せぬ客
 空間の結節点
 ドクトル・アンゲリクス
 アドヴォカトゥス・ディアボリ
 親方ヴォフ
 マルグレフスキの講義
 父と息子
 冥界
挑発
 ホルスト・アスペルニクス著『ジェノサイド』
 J・ジョンソン、S・ジョンソン共著『人類の一分間』
二一世紀叢書
 創造的絶滅原理 燔祭としての世界
 二一世紀の兵器システム、あるいは逆さまの進化

訳者後記(関口時正)
レムは一人でそのすべてである(沼野充義)

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