小説むすび | イヴのことを少し

イヴのことを少し

イヴのことを少し

赤毛の青年ジェラルドが先祖ドム・マニュエルのロマンスを執筆中、悪霊が現われ、お前の肉体に乗り移って現世を引き受けてやろうと言う。申し出を受け入れたジェラルドは銀の馬カルキに跨り、彼方の都アンタンに向かった。あらゆる神の終着地である彼の地を統べる文献学匠になり代わり、その王座に座るつもりなのだ。その途上、不思議な鏡の魔力で、神話的人物、英雄たちへの転生を体験したジェラルドは、至上神としての己の運命を確信するのだがー文学の古典や歴史、神話の自在な変奏により展開される“造物主/詩人への悲歌”。

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