小説むすび | ブッチャー・ボーイ

ブッチャー・ボーイ

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いまから二十年か三十年か四十年くらいまえ、ぼくがまだほんの子供だったときのこと、小さな田舎町に住んでいたぼくはミセス・ニュージェントにやったことが原因で町のやつらに追われていた。1960年代初頭のアイルランド、飲んだくれの父と精神不安定な母のもとで、フランシー・ブレイディーは親友のジョーと共に愉快な日々を送っていた。そう、ミセス・ニュージェントから「あんたらはブタよ!」という言葉を浴びるまでは…あらゆる不幸に見舞われて、やがて“肉屋の小僧”となったフランシーが狂気と妄想と絶望の果てに見い出したものとは何か?この世の美しいものなんてどれもこれもすべて嘘なんだ。センセーショナルな内容ゆえに物議を醸し、アイルランド版“ライ麦畑でつかまえて”+“時計じかけのオレンジ”と称され映画化もされた伝説の問題作がついに邦訳。ブッカー賞最終候補、エア・リンガス文学賞受賞。

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