ツウィンカム野獣伝(3)
私立の進学校に通いながら、真夜中をすぎると、バイクで走りまわり、だれかれとなく公道レースをふっかけ、事故を起こさせる。相手が女連れなら、勝った賞品がわりに女の肉体をもとめて、むさぼる。青海涼は殺人に昂ぶってしまう性情がある。殺人を悦んでしまう性向がある。(おれは獣だ…。)と、心のなかでつぶやく台詞には、その獣であることへの誇りが、たしかにふくまれている。恋人も母親も凌辱の標的にされ、獣は本能を剥き出しにして凄惨な殺戮に奔る。
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南青山のはずれ。路地だ。青海涼は、スプリング・コートのポケットに手をつっこんで、ぶらぶらと歩いていた。頭ではない。身体が気づいた。姿より、気配。声より、視線。そんなものに気がつくのは、いつだって、頭より身体のほうが先だ-。殺気!どうするか…。青海涼が顔を上げた。マシーンがうなる。野獣誕生のストリート・パフォーマンス。気鋭のバイオレンス・アクション。 1992/07/01 発売