小説むすび | 天使が去ったあの日から

天使が去ったあの日から

天使が去ったあの日から

ヘレナはロンドンの高級ホテルで、ある男性を待ち伏せしていた。レオ・ヴィンチェンティー大成功を収めたイタリア人富豪で、7年前、父親に仲を引き裂かれた初めての恋の相手。その彼が父の会社の乗っ取りを企んでいると知り、なんとか思いとどまるよう説得に来たのだ。だが再会したレオから逆に、予想外の取り引きを提案される。「僕の顧客の令嬢の前で恋人役を演じてくれるなら考えよう」愛の一片もない言葉に打ちのめされ、ヘレナは心の中で叫んだ。レオに伝えてしまいたいーあなたには息子がいたのよ、と。

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