小説むすび | フィヨルドランドの片思い

フィヨルドランドの片思い

フィヨルドランドの片思い

「きみは誰だ?ぼくの家で何をしている?」見知らぬ男性に激怒され、寝巻き姿のジョスリンはうろたえた。ゆうべ濃霧で道に迷った末、景勝地の知人宅に辿り着いたはずだったが、どうやら入る家を間違えてしまったようだ。話すうち、マグナスと名乗る裕福な彼とは遠戚関係にあることがわかり、驚くことに、彼は住み込みでナニーをしてくれないかと言いだした。求職中の彼女は喜んで引き受け、やがて彼に淡い恋心を抱くようになる。彼にとって私は、弟の遺児たちの世話係にすぎないというのに…。日増しに募る切なさを押し隠し、懸命に働き続けるジョスリンの前にある日突然、マグナスの元婚約者だという女性が現れて…。

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