十九年後に愛してる
娘と同じ黒髪のギリシア富豪に、
真実を話すときがやってきたーー
「2年間の兵役に就くけど、待っていてくれ。毎日手紙を書くよ」
17歳のアレクサはギリシア海運王の御曹司ニコを信じて待ちわびた。
けれども手紙は1通も届かず、悲嘆にくれるなか、
彼女は親代わりだった祖父の転任先であるカナダへと発った。
わたしは初めて愛を捧げた人に、だまされたということね……。
ほどなく妊娠が判明し、アレクサはニコに知らせずに出産したのだった。
月日は流れ、ある夜、18歳になった娘の恋人の家に招かれた彼女は、
夕食の席に現れたギリシア神さながらの男性を見て、失神しかけた。
ニコ! どうして、あなたがここに?
我が子と知らずに娘と話す彼の姿に、アレクサは残酷な運命を呪った。
HQイマージュの代表作家R・ウインターズの甘酸っぱさと切なさが詰まったドラマティックなシークレットベビー物語をお贈りします。娘の恋人が実の父親のように慕っている“ニコおじさん”が、初恋の相手ニコだとわかり、アレクサは思わず化粧室に逃げ込んで……。