ギリシア富豪の逃げた小鳥
19歳の清掃員ビリーは、勤め先の高級アパートメントでギリシア富豪のギオが倒れているのを見つけ、懸命に介抱した。それを機に急接近し、ビリーは求められるまま彼に身も心もゆだねたが、情事の相手以上の存在として見られることは決してなかった。愛も純潔も捧げ尽くした哀しき愛人ーそれがビリーだった。その証拠に、ギオは良家の女性と結婚。彼女は失意に暮れ、姿を消した。ところが2年後、ギオが予告もなしに家の玄関先に現れる。「離婚したから、君とよりを戻しに来た」と言って。なんて身勝手なの…。むろん、ビリーは即座に拒んだ。足元で無邪気に笑う、ギオに似た幼子を、必死に彼の目から隠しながら。