小説むすび | 偶然のシンデレラ

偶然のシンデレラ

偶然のシンデレラ

彼は面白がって、私を振り回しているだけ。
この気持ちは恋なんかじゃない。

パーティのケータリングサービスをするサマンサは、
エキゾチックな面差しの男性、マシューに声をかけられ驚いた。
イギリスとギリシアの血を引く、海運王の後継者で有名だ。
彼に祖父の誕生パーティの手伝いをしてほしいと言われたが、
彼のまなざしと態度が親密すぎる気がして警戒する。
でも……彼のような別世界の人が私に興味を持つわけないわね。
それに、私には婚約者がいるのだから。
慌てて仕事を請け負ったが、そのパーティが催される間ずっと、
マシューと一つ屋根の下で寝食をともにすることになるとはーー
しかもそれこそが彼の思惑だとは、彼女は知るよしもなかった。

自分の住む世界にいる女性たちとはまるで違うヒロインに興味を持つヒーロー。ヒロインは彼の自信満々で高慢な言動にとまどうばかりでしたが……。HQロマンスを代表する作家アン・メイザーが、突然の嵐のような恋の訪れを丹念に描くシンデレラ物語!

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