小説むすび | 王子と間に合わせの妻

王子と間に合わせの妻

王子と間に合わせの妻

これは世継ぎのための結婚──
愛はおろか誓いのキスさえない。

病身の母との生活を支えるため、仕事を掛け持ちし、
働きづめの毎日を送っているジャズ。思い余って母の元雇い主に
窮状を訴える手紙を送ったところ屋敷に呼ばれるが、
現れたのはその息子、レロヴィア国の皇太子ヴィターレだった。
ああ、かつての想い人とまさかこんな形で再会するなんて……。
ヴィターレは、弟との賭に協力し、しばらく宮殿に住みこむなら
援助をしようと約束した。だが7週間後、事態は急変する。
ジャズが妊娠したのだ──たび重なる彼の誘惑の罠に落ちて。
「婚外子では世継ぎにできない。入籍する」冷淡な一言が飛んだ。

『天使に魅入られた大富豪』に続く、リン・グレアムの王道シンデレラ・ロマンスをお贈りします! 長い片思いの相手との子を身ごもり、幸せの絶頂であるはずのヒロインはあまりに孤独で……。

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