小説むすび | 伯爵家の呪い

伯爵家の呪い

伯爵家の呪い

“恋した女性に生涯を捧げる”
その呪いを避けたい傲慢伯爵は……。

アンゼリカが初めて実の父と顔を合わせたのは半年前。
欧州随一の富豪である父は、存在すら知らなかった娘を歓迎したが、
世間に騒がれるのを嫌って父娘の関係は公にしていなかった。
ある夜、父に呼ばれたアンゼリカは、シチリアの伯爵で、
“ウルフ”ことカルロ・ガンブレリに引き合わされた。
彼の名はもちろん知っているーー稀代のプレイボーイとして。
噂に違わず、優雅ながらたくましい彼はとてつもなく魅力的だ。
しかし彼の目には、アンゼリカに対するあからさまな軽蔑の色が。
彼は私のことを、父の愛人だと思い込んでいる! 失礼な人!
だが自らの寿命を危ぶむ父がウルフに告げる。アンゼリカを頼む、と。

アンゼリカの実父は重大な手術に臨む前に、アンゼリカの保護者役をウルフに託しますが、その際、彼女がじつは自分の婚外子だと明かします。それなのに傲慢なウルフは、誤解を認めるどころか、彼女が娘だと名乗り出たのは財産目当てではないかと疑い始め……。

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