愛は忘れない
サマンサは1年前の事故のせいで、記憶の全てをなくした。首飾りに刻んであった名前も、住んでいた場所さえ覚えていない。どうして事故に巻き込まれたかすら。ある日、不意に現れた大富豪に「僕の妻だ」と抱きしめられて、見覚えがあるはずもない彼女は、怯えて卒倒してしまう。だが、アンドレと名乗る夫に甘くキスをされると記憶が疼くのだ。忘れたはずの過去が、また例の痛みを伴って全身を引き裂く。記憶を失う寸前まで、サマンサは壊れた人形だった。そしてー過去を抹消することが“彼”を拒絶する唯一の方法だった。
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愛は忘れない愛は忘れない
サマンサは1年前の事故のせいで記憶をなくした。自分の名前や住んでいた場所さえ思い出せず、どうして事故に巻き込まれたのかも覚えていない。いまはホテルのフロント係の職を得て、忙しい毎日を送っている。そんなある日、不意に現れた男性が言った。「きみはぼくの妻だ」しかし男性の顔に見覚えはなく、おびえるあまり気を失ってしまう。その後、アンドレと名乗る“夫”に介抱されるうちに、失った記憶がうずきはじめた。彼のキス、彼の体にはなじみが……。だが、サマンサの固く閉ざされた心の扉がひらくと同時に、世にも忌まわしい記憶がよみがえることを、まだ誰も知らなかった。■名作家ミシェル・リードが記憶喪失をテーマに綴った、せつなくて深みのあるロマンスのリバイバルです。どれほど心から消してしまいたくなるようなことがあっても、けっして“愛は忘れない”--愛しあう二人の絆が大きな感動を呼ぶ名作をお楽しみください。 2024/09/19 発売