ウィルキ-・コリンズ傑作選(第3巻)
19世紀のイギリス南西部、サマセットシャー。クーム・レイヴン邸に暮らすヴァンストン一家は幸せそのものだった-アメリカから一通の手紙が届くまでは。思いがけない不運によって財産と姓を奪われ、恋人とも別れなければならなくなった18歳の妹娘マグダレンは、その美貌と才気を利用して大胆不敵な復讐を企てる…。型破りなキャラクターとサスペンスフルな展開、ユーモアにあふれた語り口で読むものを惹きつける、「近代長編推理小説の祖」コリンズ最盛期の傑作。
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1828年9月、ロンドンとヴュルツブルクで二人の男が妻を残して死んだ。二つの遺言が次々と驚くべき事件を引き起こす。貴族から身を落とした高慢な未亡人が「ボルジアの毒」を手に生と死をあやつり、権力の亡者となって破滅へとむかう。女の執念と悲劇が、作者独特のユーモアをまじえて展開していく。精神病院から救い出された小男、高潔な信念を持って意志を貫く行動派の女性実業家、錬金術に没頭する謎の科学者、生涯一度の恋に溺れる純朴な老人…。個性的なキャラクターたちがドラマを一層引き立てるコリンズ晩年の秀作サスペンス。 1999/10/15 発売