アメリカの悲劇(上)
アメリカ現代文学の先駆的傑作、待望の新訳!
夢を求めてアメリカ社会の中で生き抜こうとした青年……。貧困と差別、性の在り方、資本家と労働者、宗教の役割、陪審制度と死刑問題、新聞の役割など、現代に繋がるアメリカ社会の断面を浮き彫りにしながら、その中に生きる人々の苦闘を描く。
(あらすじ)
第一次大戦後のアメリカ・カンザスシティ。貧しい伝道師の家庭から抜け出し、幸福な都会生活を懸命に追い求める青年クライドは、ホテルのボーイを経て裕福な伯父の会社に就職する。そこで出会った女工ロバータと恋に落ちるも、さらに社交界の令嬢ソンドラからも目をかけられ、上流社会に出入りする手がかりを得るが……。
第一部
第二部
関連小説
アメリカの悲劇(下)アメリカの悲劇(下)
「おれはほんとに救われたのだろうか。人生ってこんなにもあっけないものなのか」 実際の事件をもとに、ドライサーが描き出した〈ゆがんだ社会構造〉と〈人間のこころの弱さ〉。刊行から100年が経つ今、快楽を追い求め倫理を失いゆく青年の物語は、わたしたちに何を語りかけるのか。 資本主義社会の欺瞞を描く、不朽の名作 (あらすじ) ついにロバータが湖で溺死した。 上流階級のソンドラとの恋とその名声に目がくらみ、意図せずとはいえ女工ロバータを見殺しにした、青年クラウド。事件発覚を契機に、水面下では政治、メディア、法廷が動き出す。そして、ついにその審判の時がきたーー 実際におきた事件をモデルに、近代アメリカ社会の闇を克明に描き出す、アメリカ自然主義文学の先駆的傑作。 第二部(続き) 第三部 訳者あとがき 2024/11/21 発売