長い夜の国と最後の舞踏会 3 〜ひとりぼっちの公爵令嬢と真夜中の精霊〜
最後の舞踏会で復讐を遂げた公爵令嬢ディア。傍で見届けたノインに連れられファーシタルを後にした彼女は、物語の森にある屋敷で新たな生活を始めていた。人ならざる者の常識を学び、少しでもノインに相応しい存在になろうとするディア。一方、ノインもディアを伴侶とする未来のため、準備を進める。その一環としてファーシタルの民と因縁がある夏至祭の王のもとを訪れることになるのだが…?『長い夜の国と最後の舞踏会』の短編小説の他、リベルフィリアを舞台とする『来訪者』を収録。
関連小説
幼い頃に家族を殺され、王宮に保護された公爵令嬢ディアは、第一王子の婚約者となるが、彼が他に愛する女性を得たことで婚約は解消。円満な婚約解消に見えたが、ディアは知っていた。数日後の舞踏会で自分が殺されること、家族を殺したのが王家だということも。全てを奪われてきたディアは、せめて最後に復讐しようと決意する。そんな彼女をずっと見ていた美しく残忍な精霊ノイン。ひとりぼっちなふたりは最後の舞踏会へ向け、歩み始めるー。 2021/10/25 発売
リベルフィリアから一夜明け、舞踏会の日。家族を奪った者達への復讐だけを抱えて生きてきたディアは、リベルフィリアで大好きな精霊ノインと過ごした時間を思い、確かな幸せを感じていた。ノインも優しく寄り添い、ディアのために食事やドレスを用意してくれる。久しぶりに温かな時間を過ごし、お腹も心も満たされるディア。しかし、そんな時間の中でもディアの復讐の意志は揺るがず、最後の舞踏会に向かう準備を整えていくー。そうして会場へ歩み始めるディアを迎えにきたのは、元婚約者の第一王子リカルドだった。彼はディアが家族の死の真相を知ったことに気付いていたようで、ディアの家族を殺す命令を下したのは自分だと告白する。静かなる復讐劇の先でディアとノイン、そして長い夜の国が迎える結末とはー? 2022/02/25 発売