小説むすび | サイラス・サイラス(下)

サイラス・サイラス(下)

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三人の愛児殺害等の罪で英国市民を震撼させた「今世紀最大の悪漢」サイラス・サイラスが、忽然と独房から消えた後に残した自伝がさらに語る、啓示と絶望と求道と救済の記録。ストーンヘンジでの神秘体験、悪魔崇拝のフリーメーソン活動、つかの間の幸福と喪失、はては冥界巡りと再生まで。インドの賤民として生を受け、救世主として神に選ばれたはずの彼に示される耐えざる貧困、人間同士が騙し合い、虐殺し合う現実、動物虐待…。そうしたこの世の不条理への憤激を創造主に向けて糾弾する。しかし真理を究めた彼を待ち受けていたのはキリストの受難のごとく…。

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