マジシャン
現在最も注目されるアイルランド作家、トビーンによる長編歴史小説。トーマス・マンを主人公に、第一次世界大戦から第二次世界大戦・冷戦まで、二十世紀ドイツ文化の様相を包括的に描写した壮大な家族の物語。公の顔とプライバシー、愛国心と幻滅の間でバランスをとりつつ揺れ動くマンの内奥世界を重厚に描き出す。
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目の前でカネが倍になる-。参考人たちが口を揃えてこう証言する奇妙な詐欺事件に、警視庁捜査二課の警部補・舛城徹は困惑していた。手品めいたトリックの匂いを感じた舛城の捜査に引っ掛かる、プロ用のマジックショップ。その社長を追った舛城の前に、マジシャンを志す一人の少女が現れる。その少女が語ったカネが倍に増えるトリックとは?警視庁に通報される金融関連詐欺事件の大半は立件できないという。中には「奇術詐欺」とも呼べる、凝ったトリックを使った事件も少なくない。余人の想像を絶するその手口とは?そしてその発案者の実像は?「人を騙すこと」を業とする「奇術師」対「詐欺師」の目くるめく頭脳戦。 2002/10/10 発売