金鳳花のフール
ある日、若き絵本作家・綾瀬の元に「水子の国」から母と名乗る二十二歳の女性が現れる。そして、次にやってきたのは巨大な胎児の調査官だった──
「日刊ゲンダイ」紙に昨年春〜秋に掲載された連載小説「金鳳花のフール」を、ほぼ二年をかけて大幅加筆!
ある日、若き絵本作家・綾瀬の元に「水子の国」から母と名乗る二十二歳の女性が現れる。
そして、次にやってきたのは巨大な胎児の調査官だった──
『がきデカ』『光る風』『喜劇新思想大系』『旅立て!ひらりん』など、数々の名作漫画を生み出した著者ならではの奇想。そして親子とは何か、ということまでも考えさせられます。この傑作小説をSFと言ってしまうのは簡単ですが、もはや「山上たつひこ」というジャンルです。摩訶不思議な体験を「小説」に求められる方に特に強くおすすめ致します。
第一章 水の果てから
第二章 カエシ──蕎麦屋じゃないぞ
第三章 ごめんだごめんだ、成仏だなんて
第四章 ぼくらは地の上に
第五章 地獄の辺土
第六章 海の水に満ちる
終 章