出版社 : イースト・プレス
両親を亡くし、兄の朝陽は裕福な家に引き取られ、弟の昴は養子という名の下働き以下の扱いを受けていた。いつか会える日を願っていた二人が再会したのは、花街にある春香楼…互いに幸せに暮らしていると思っていたが、朝陽はその身を堕とし男遊女に、昴は用心棒を生業としていた。離れていた空白の年月が兄弟の絆を更に強くし、そして二人を禁忌の愛へと誘っていく。深まりゆく愛…だが新たな試練が朝陽と昴を襲い…。
幕府による政治体制が確立する一方、戦乱と天災が続いた鎌倉時代中期。そんな時代に生まれ出家した日蓮は、国を救うべき仏教界の腐敗を痛感し、法華経を唯一の正しい教えとする国家改造を訴えた。しかし国を憂う日蓮に、弾圧や苦難の数々が立ちふさがるー。国家の安寧を願った日蓮の思想が色濃くつづられた意見書を漫画化。
夏風邪がもとで体調を崩し、ご主人様である妖魔・司野とともに山間の小さな宿で静養するハメになった正路。ようやく回復してきた頃、正倉院から二つの宝物が盗まれるという事件が…。どうやらそれには宿敵カギロイが絡んでいるらしいと判明した夜、正路を手酷く抱いた司野は、「決して俺を捜すな」の言葉を残して姿を消した。役立たずな自分を責める正路。だが、どうしても司野の傍に行きたくて…。
母一人子一人で育ってきた高校生の祐。ある日母が倒れ、緊急手術をすることに。だが、お金がない!そんな折、自分には十歳年上の異父兄弟がいることを知った祐は、一流企業の若社長であるその兄・真人のもとを訪れ、借金の申し入れをするのだが…。兄は冷ややかにこう告げたー“三か月間自分の家に住み込み、同居人たちから口説かれてオチなければ勝ち”というゲームに参加するなら貸そう、と。
代々「自殺用品専門店」を経営するテュバッシュ家。店には死にたい人々の願いを叶えるため、数々の自殺用品が取りそろえられています。キャッチ・コピーは「人生に失敗?当店にいらっしゃれば、確実に死ねます!」父親のミシマをはじめ母親、長男、長女は、家業にぴったりの陰鬱な態度とネガティブ思考で客を迎えます。でも、次男のアランは笑顔とポジティブ思考で家族を振り回し、やがて…。フランスでベストセラーになり、世界20ヵ国で翻訳された、ブラックユーモアあふれる物語。
俺、柳井馨は存在感の薄い地味なリーマン。そんな俺が休暇を利用して訪れたのは、遺跡で知られる中東の小国ネムル・アルカト王国だ。ところが、どうやらこの国では俺の冴えない容貌が「完璧な美」に見えるらしく、入国するやいなや超絶ハンサム王子のシャルクに一目惚れされ王宮に連れてこられた挙句、遺跡の案内まで買ってでられて…。四人の腹違いの王子様に囲まれ…突然の“モテキ”に、どーする俺!?
十五世紀末、イタリアでは小国が乱立し、スペインやフランスなど強大な隣国の狙うところとなっていた。カトリック教会の総本山ヴァチカンも内外の勢力に翻弄されつづけていたが、巧みな駆け引きと財力によって、枢機卿ロドリーゴ・ボルジアは教皇アレッサンドロ6世として即位、教会勢力の強化に動き出す…。ルネサンス期イタリアを熱く駆け抜けた一族、その華麗なる軌跡!
「私の野望の前に、栄華の前に、いつも立ちはだかるものは誰だ?」チェーザレ・ボルジアは、実の兄である教皇軍総司令官ガンディア公を亡きものとし、枢機卿の地位を返上して、政治と軍事の世界に身を投じた。マキアヴェッリに讃えられた稀代の英雄、智謀あふれる闘いとは?文豪デュマが乱世ルネサンス期を背景に描く絢爛たる歴史絵巻!
斎王自害の謎、それに関わる何者かの企みを探るよう今上帝から命じられた図書頭・匡深。希代の秀才でやや厭世的なところのある匡深は、実は時空の狭間を往来し、平素は見えぬ右目で過去と未来を視ることができる『時渡り』の異能者だった。思いがけず帝の実弟・陽仁と共に隠密任務につくことになった匡深だが、自由闊達な陽仁から予期せぬ接近を図られ困惑するはめに。しっとり艶雅な平安幻想異聞の結末は…。
『こおろぎ組の狂犬』こと佐和紀が組存続のため、大滝組若頭補佐・岩下周平のもとに嫁入りしてからニヶ月。新婚旅行先の熱海では周平から遅ればせながらプロポーズの言葉とともにダイヤの指輪を贈られ、アツアツムード全開…のはずが、佐和紀には一つ不満が。というのも、挙式以来挿入はたったの三回!おまけに情人の美少年・ユウキともまだ切れていないみたいで…。手負いの獣よろしく苛立つ新妻、佐和紀だが…。
18世紀フランス。人々が王政に不満をつのらせはじめていた時代に英雄ナポレオンは生まれた。めざましい戦果と不屈の精神によって皇帝までのぼりつめたナポレオンだが、同時にそれは衰退のはじまりであった…。数々の栄誉と裏切りに直面しながらも最後まで己の理想を追い求めた英雄の力強い言葉と波瀾に満ちた生涯を漫画化。
オアシスで死にかけていた尚尋は、偶然通りかかった小国・シャーニダルファンの王ルシアムに救われる。そして目を覚ますと、見知らぬ宮殿…ルシアムのハレムに閉じ込められていた。しかしそこは男性しかいないハレム。常軌を逸する世界に逃げ出す尚尋だが、ルシアムに捕まり凌辱されてしまう。ルシアムの執着が増していく中、ハレムからルシアムの生涯一人の伴侶となる者を選び、ハレムを解散すると告げられるが…。
侑樹は総務部の課長代理として会社の不祥事対処に追われる毎日。そんな憂鬱な朝、企業医として新たに派遣されてきた医師と対面することになったのだが…なんと相手は数年前に離婚した元妻の兄、洽一だった。高校三年で出会って以来、親友として、そして侑樹が洽一の妹、江美と結婚してからは義兄弟として絆を深めてきた二人。だが離婚後はすっかり疎遠になっていた。元親友、元義兄、そのあとに始まる関係とは…?
若頭・芦澤と出会い、スーツ一筋だった榎田の人生は大きく変化した。そして、ここへきて芦澤の側近、木崎の謎に満ちた死、その恋人の弁護士、諏訪の軟禁と緊迫した状況が続き…。そんなある日、矢も楯もたまらず諏訪が軟禁されている病院を訪れた榎田は、そこで執拗に芦澤たちをつけ回す刑事、野口と再会する。常軌を逸した野口が次々に仕掛ける罠…絶体絶命の窮地に追い込まれた榎田と芦澤だったがー。
間宮伯爵家は大日帝国の王家を裏で支える、代々続くヴァンパイアの家系だ。だが嫡男の弓弦はそんな己の運命を呪っていた。というのも、幼き日に結婚の約束をした親友の忠匡が、帝国陸軍の対ヴァンパイア特殊部隊VETに所属しているからだ。忠匡は知る由もないが、自分と彼とは違う種族、そして敵同士。愛すればこそ忠匡をこの忌まわしい血に巻き込んではいけない。弓弦は忠匡との接触を避けるようになるが…。
普仏戦争直後のパリに詩人を目指してやってきたランボーは、弟子入りしたヴェルレーヌとの激しい恋に身を焦がす。しかし家庭を捨てきれないヴェルレーヌとのすれ違いの末、ランボーはついに文学に絶縁状を叩きつける。彗星のごとく駆け抜けた若き天才の非凡な自伝でありながら、文学史上に燦然と輝く傑作詩集を漫画化。
小野が義兄・王の邸を出てからひと月。王のもとへ小野の婚約披露パーティーの招待状が届いた。さらに、かつては宿敵であった姜と手を結び、トラブルを仕掛けたりと嫌がらせは次第にエスカレートしていく。危険を感じた王は、恋人の三枝をしばらく実家に帰すことにしたのだが、その夜、王の邸に火が放たれ、三枝が拉致されるという最悪の事態が…。王VS小野。究極の兄弟対決の結末は?緊迫するシリーズ最終巻。
組長が倒れ、存続の危機に陥ったこおろぎ組。たった一人残った構成員、佐和紀は組のため、人身御供として大滝組若頭補佐・岩下周平のもとへ嫁ぐことに…。佐和紀は大変な美貌だが、『こおろぎ組の狂犬』の異名をとるほどの凶暴な青年。一方の周平は、男も女も知り尽くした色事師。そんな二人の初夜は、周平の心ない一言で散々な結果に。アニキ分の若頭夫婦、舎弟たちも巻き込んでのてんやわんやの嫁入り騒動。
「どっか行こうぜ。-二人で」幼なじみの大地が妖怪だったという、衝撃の事実を知った萩子。けれど、そのおかげ(?)で二人の仲は急接近。そして、夏休み直前のある日のこと、萩子は大地から二人きりのデートに誘われる。どことなくそわそわしつつ、デートの日を楽しみにする二人だったが、彼らの前に、突然、川の妖怪・蛟が現れてー。後輩・栄永の先祖に会いに来たと言う蛟は、いろんな騒動を巻き起こすのだが…。山間の田舎町、幽谷町で繰り広げられる、恋と青春と、たまに変身のハートフルご近所あやかし物語、第2弾。