出版社 : コスミック出版
「私が、おかしいんやろうね、異常なんやろうねー」セックスに凄まじい執着を見せる亜子、性に拒絶と関心のジレンマを覚えたるり花、他人の性欲の犠牲となり、ただただ嫌悪感を募らせる由真…。「生きづらさ」を抱える女たちの叫びの果てに、答えはあるのか?全人類必読の長編スペクタクル・ロマン活劇!!
21年前に住人が殺された、いわゆる“事故物件”で共同生活を することになった初音、ユウさん、真歩の女性3人。 部屋に置かれた曰くつきのワープロに真歩が文字を入力すると、 21年前に死んだ箕浦奏人が文字を打ち返してきた。 どうやらワープロに霊が宿っているようだ!? 3人は怯えながらも、奏人がなぜ殺されたのか、 犯人は誰なのか、奏人と交信しながら探っていくが……。 百合、オカルト、酩酊推理etc.…西澤保彦の魅力満載!長編ミステリー。
兎田パパ親族との顔合わせも済み、婚約を無事認めてもらった鷹崎部長と大家族長男の寧。一段と幸せを噛みしめ、仕事ももっと頑張ろうと張り切る寧だったが、取引先との難しい交渉や、七生の保育園と充功のオーディション問題など頭を悩ませることもいっぱいでー。寧自身の成長と、同居へ向けて家族一丸となって着々と愛を深めていく男系大家族物語Dream編スタートです!
空母「あかぎ」「しなの」を擁する日本空母機動艦隊は、ジブラルタル海峡を出発し、アフリカ大陸沖を南下。喜望峰まわりで日本に回航しようとしていた。日本は「松」「武」「梅」の三ルートを用意していたが、どれを選ぶかは直前までの極秘事項。しかし、中国軍はこの秘密情報を手に入れ、原子力潜水艦をはじめとした潜水艦群をインド洋に潜ませて迎撃を狙っていた。そんな中、空母機動艦隊は、喜望峰からマダガスカル、モーリシャス沖合に潜む十数隻の敵潜水艦を発見するのであった…。日本空母機動艦隊は、はたして中国原潜包囲網を突破できるのか!?日中最終決戦がついに始まる!
千石の旗本・平石家の三男坊圭次郎は、家でも町でも持て余される「厄介」者。奔放な若者だが、喧嘩の仲裁をしたり、弱い者を助けたりと、町方からは好かれる存在だ。ある日、浪人たちと大立ち回りの末、目付に捕まってしまった圭次郎は、ついに勘当されてしまう。玄冶店の一軒家に移り「腕貸し業」で暮らしを立てはじめた圭次郎は、隣家の煮売り屋夫婦、向かいの浪人親子などの人情に助けられ、なんとか糊口をしのいでゆく。だが、そんな彼に一人の侍から妙な依頼が舞い込んだ。とある石問屋とそこにつながる材木石奉行のようすを探れというのだ。不審を抱きつつ探りをはじめた圭次郎だが、その裏には汚職の構図と、ある人物の思惑が浮かび上がってきて…。
風采があがらず、しょぼくれて冴えない侍ー亀無剣之介は、ちぢれ毛の髷と名前のひと文字から、ちぢれすっぽんと呼ばれる北町奉行所の名物同心。その風貌とおどおどとした言動は、奉行所の同僚のみならず町民のあいだでも馬鹿にされているが、じつのところ頭脳明晰であり、剣は免許皆伝の腕前。見かけによらぬ、切れ者同心であった。ある日、沢木屋の女主人・おさよは、やむをえぬ事情から能登屋の弦蔵を殺してしまう。考えぬかれた殺しの計画は完璧で、おさよは、奉行所の探索の手からうまく逃れたかにみえたが…。話題となり重版をかさねた大傑作シリーズの新装版・第一弾!
「若君、藤丸様の護衛役を命ずる!」-白馬藩九万九九九九石の納戸頭・南条家の部屋住みであった大輔は、国家老から大役に抜擢された。側室・お嘉世の方と手を組み、御家乗っ取りを企む奥用人・仙波頼母が、藤丸を亡き者にするため、魔忍者軍団“斗狩衆”を雇ったからだった。剣は強いが女嫌い、堅物で単純直情の大輔は、斗狩衆の女忍に襲われるが、巨根絶倫であることが幸いして危機を逃れる。しかし、守るべき藤丸君には、将軍家に御目見得もできない、ある重大な“秘密”があった。そしてついに、剣難女難に立ち向かう大輔と江戸へ向かう藤丸に、斗狩衆の頭領・幻夜斎が襲いかかる!果たして正義の剣は、邪法に勝てるのかー!?書下ろし番外篇「妄龍の夜」を収録した痛快時代傑作!!
“勘”のおかげで27歳の若造ながら捜査一課に配属になった刑事の亮太。指名手配犯の捜査中、その“勘”があやしいとつげたのはある実業家のお屋敷。そこで飼われている大きな子猫に懐かれてしまった亮太は、世話をしながらその屋敷に常駐することに。妖しい魅力にあふれる主の獅堂や可愛らしい五歳の双子など、たくさんの気になる存在がいて戸惑う亮太だったが、ある秘密を知ってしまいー!?
琉球諸島戦争で日本自衛隊に敗北した中国軍は、ロシア製空母「ワリヤーグ」を近代化改造した本格的空母「遼寧」を中心とする第一空母打撃群を出撃させる。時を同じくして、統幕作戦本部がサイバーアタックを仕掛けられ、レーダー・システムがダウン。九州と沖縄の各基地に多数の弾道ミサイルが撃ち込まれた。突如として勃発した第二次琉球戦争。日本自衛隊は、台風で大時化のなか、中国機動艦隊を迎撃するために出撃するのだった。一方、「暁作戦」を決行した日本は、「あかぎ」「しなの」の攻撃型空母二隻によって日本空母機動艦隊を創設。慣熟訓練をしながら日本へ回航しようとしていた。その情報を掴んだ中国海軍は、空母を撃沈させようとするのだが…。
ふらりと江戸にあらわれて米問屋に居候し、市井の暮らしを謳歌する謎の娘と深編笠の侍ー。なにを隠そうこのふたりこそ、現将軍・徳川家重とその腹心の部下で、切れ者として知られる大岡兵庫であった。だが、将軍であるはずの、このあおいと名乗る娘、どこからどう見ても女性…。じつは徳川家重、女であることをひた隠し、天下を治めているというまこと数奇な上さまなのである。あおいと兵庫は、南町奉行所同心・弓川心十郎とともに、町場のさまざまな事件にかかわっていくのだが…。『ぼんくら同心と徳川の姫』を継ぐ、痛快時代シリーズ・第二弾!
荒くれ人足や大工左官、香具師の酔客が夜な夜な集う深川の「のぶ」。女将の信が切り盛りする居酒屋であったが、今日は見かけない客がひとり。一見、浪人のような若侍だが、腰には見栄えする刀を帯びている。萬次郎と名乗るこの風来坊、その正体たるや、将軍・家治の実の弟にして、御三卿・清水家の初代当主・徳川重好、その人であった。仲の良い兄を助けようと、庶民と同じ暮らしをして政を見直すべく、町に出ていたのだった。そこで見聞きしたのは、萬次郎と同じ御三卿・一橋家の横暴な策略。一橋治済は、野菜の産地を将軍家の鷹狩り場にしようと土地を買い占め、農民たちを苦しめていたのだ。兄とともにその野心を阻もうと立ち上がる萬次郎。民の願いは果たして天に通じるのかー!?
用心棒の仕事を終え、帰宅した浪人・一色彪馬ー。そこで目にしたのは、血まみれで倒れていた父の姿だった。父は間もなく息絶えたが、翌日、宍戸徳兵衛と名乗る旗本の訪問を受ける。御城へ登城せよ、というのである。待っていたのは、なんと将軍・家斉であった。浪々の身である自分がなぜ?家斉は、元々名門である一色家を再興し、徳川を支えて欲しい、と懇願。京へ赴き、新しい高家として天皇家に官位をもらい、政をほしいままにする老中の企みを、朝廷と組みして探って欲しいという。葵の御紋入りの短刀を受け取り、彪馬はいざ京へ。御所では天子さまに拝謁、短刀にはもう一つ、恐れ多い御紋を刻まれる…!天下無二の拝領剣を手にした彪馬が、朝廷と幕府に仇なし、父を襲った悪を裁く!!
吉原の裏長屋で診療所をいとなむ医師・沢村伊織。表には出せぬ遊女の診察や金持ちの精力剤作りなど、なんともいかがわしい商売ではあるが、この伊織、幕府御典医の名家に生まれ、シーボルトの弟子となって西洋医術を会得した、凄腕の医者でもあった。そんな伊織のもとに、ある日、若い同心が訪ねてくる。名前を聞いたところでいっこうに覚えはないものの、男の顔を見たとたん、長崎留学時代の鮮烈な思い出がよみがえってきた。同心は、いまは粂之丞と名を変えた、かつての同輩・中島栄次郎であったのだ。ひさしぶりの再会に友誼を深めあうふたりであったが、中島は伊織に、ある挑戦的な提案をする…。大好評・医術時代の第四弾!
先輩や同僚、はてはお奉行に対してさえくだけた言葉で話し、鉛仕込みの長ドスで喧嘩殺法を繰りだす、火盗同心・佐治剣之介。それもそのはず、剣之介はもとは不良町人。実家の金貸し業を手伝って容赦なく取り立てていたところを、火盗改長官・長谷川平蔵に見出されたという、異色の経歴のもちぬしであった。ある日、剣之介はふとしたことから、風神一家の正次郎という侠客と出会う。やくざ者ながら義侠心にあふれた正次郎と、常識はずれの剣之介は、正反対ながらなぜか互いに惹かれあうものを感じる。そしてついには、同心とやくざという立場を超えた二人組で、色街に巣食う悪党どもに決戦を挑む!好評シリーズ第三弾。
地政学的な意味合いから戦力増強をして防衛力を高めつつあるウェーク島。そんな中、1941年12月22日、山口多聞率いる第二航空戦隊は、ウェーク島奪還のために出撃し、見事、目標攻撃に成功する。ウェーク島を撃破されたハルゼー米空母艦隊は、索敵によって日本空母艦隊を補足。米軍の急降下爆撃機ドーントレスから迫りくる爆弾は、空母「飛龍」に向かっていく…。反撃を試みる山口は、すぐさま残存する攻撃隊を発艦。4機の戦闘機と、12機の雷撃機が米空母「エンタープライズ」に襲い掛かるのであったー。山口多聞vsウィリアム・ハルゼーの因縁の戦いが、ついに幕を開ける。
江戸へ戻るや否や、将軍家斎の命により、神君家康公の「拝領猿」を取り戻し、二百年前の罠を見事に解決した正義の浪人若殿・松平竜之介。やっと平穏な生活に戻れると思いきや、信じ難い事件が江戸を震撼させる。「羅切魔」と呼ばれる集団が、なぜか“立派なもの”をもつ男を次々に斬殺しているというのだ。しかもこの悪党は、富商も襲い、「赤地蔵」を奪っているという。果たして目的の異なる二つの事件の共通点とは?そこには、邪教団の恐るべき野望が…。日の本一の艶福家・竜之介は、ついに自らが的となって、最凶の外道に相見える!
幕府を私物化する田ノ倉恒行を老中の座から引きずり下ろすため、四人の配下とともにその悪政の証を立てようとする隠居大名・朧月寒山。寒山は十年前、田ノ倉の謀略によって改易されるという遺恨を持っていた。だが、彼らの仕掛けは田ノ倉を追い詰めるものの、いつもすんでのことで逃げられてしまう。ある日、奇しくも、大川で何者かに襲われようとしていた田ノ倉を救う結果となった寒山たち。事件は寒山に、田ノ倉憎しは自分たちだけではないと知らしめることになったのだ。寒山は、田ノ倉を襲ったのが誰の手のものか調べはじめるが、その背後には思いもかけない大物の名が…。書下ろし長編時代小説、第二弾。
着流しに三つ紋つきの黒羽織を重ねた八丁堀の定廻り同心、暁蘭之介は、今日も韋駄天走りで江戸の町を守り抜くー。ひと房の松葉で頬を撫でながら冴える推理を閃かせ、時に心形刀流の剣で悪を裁く。人情家でありながら、目こぼしは一切許さない蘭之介は、北町奉行の信任が厚い同心であった。ある夜、奇妙な死骸が見つかった。何ひとつまとっていない若い女で、首がないのだ。謎めいた死体を検分し、身分ある武家の女と推察。探りを入れて、ある旗本の名を浮かび上がらせるが、蘭之介の太刀はすでに真の黒幕を捉えていた!成敗の一閃が、事件の驚きの全貌を見事に解き明かす。