出版社 : 九州大学出版会
語りの断層語りの断層
亡命文学から移民文学、そしてディアスポラ文学へ。故郷を追われた難民とその末裔のまなざしを通して、変幻する境界が折り重なる複層的空間を読み解く。多様な民族・文化・言語の混生、冷戦最前線の後背地、欧州連合の東方拡大ードイツ=ポーランド国境地帯は、西欧ないし東欧の辺境地として、多くの差異や不一致を抱え込んできた。そこに刻まれた様々な「断層」を実演する文学に肉薄する。作家インタビューの付録つき。
アーケイディア[新装版]アーケイディア[新装版]
荒海での船火事の大惨事後、難破船のマストに立つ若者の姿ー年の頃は18歳、金色と青の刺繍の衣装で、白い腕に剣を高く揚げ振りかざす姿には、驚嘆すべき美しさがあふれていた。純朴な漁師たちは彼にロープを投げ、岸辺に引き寄せようとするが、若者は、近づいてきたガレー船の海賊たちに襲われて、未知の国へと連れ去られてしまう…古代ギリシャの理想郷に躍動する恋と冒険の青春群像。エリザベス女王の廷臣にして文人のシドニーが著した英国ルネサンス期牧歌文学の最高峰。『ニュー・アーケイディア』初の完訳、待望の復刊。
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