出版社 : 作品社
婆娑羅太平記(第5部)婆娑羅太平記(第5部)
足利高氏の謀叛により遂に崩壊する鎌倉幕府。驕る後醍醐は後宮政治を復活。寵姫・寵臣の国事壟断に諸国の民心は後醍醐を離れ、朝家の私闘に始まる戦いが日本国家を二分する。
婆娑羅太平記(第4部)婆娑羅太平記(第4部)
非理法権天の旗のもと、楠木正成は河内に挙兵。硫黄島の文観、隠岐の後醍醐も島抜けを行い、動乱の気運は全国に高まる。影に暗躍する佐々木道誉。源氏の頭領足利も遂に倒幕に立つ。
帰去来帰去来
高崎市郊外の広大な旧家=赤松屋敷に呼び寄せられた擬制の家族たち。画商を営む美貌の女主人・美恵、近くの女子大で美術史を教える私とその妻、下宿人の女子大生・真帆、住み込みの男衆・倉田親子、そして美恵夫人の夫で一人東京に住む美術界の長老・井沢教授。それぞれの人生を抱えつつ郊外の田園に安らぐ危うい関係も、やがて旅師の娘でもある真帆の持ち込んだ一巻の『邑楽図』を契機に波瀾に晒されることになる。
覇王不比等(第2部)覇王不比等(第2部)
記紀の謎を大胆に解く瞠目の歴史小説。乙巳の変、白村江の大敗、そして壬申の乱。日本誕生へ混沌の時代、飛鳥の地を舞台に繰り広げられる権力闘争に大唐帝国と韓三国の巨大な影が覆う。書き下ろし三部作、第二部。
令嬢クリスティナ令嬢クリスティナ
これは若くして死んで現世を離れ切れぬ女の幽霊の恋物語だ。Z村の貴族屋敷の住人たち、モスク未亡人とその娘二人は、令嬢クリスティナの美しい絵姿を生前の寝室に飾り、さながら聖画像のように渇仰していた。令嬢は未亡人の姉で、ルーマニア全土を震撼させた1907年の大農民一揆に巻き込まれたのだ。まだはたち前だった。死骸は見つからなかった。物語の舞台はそれから30年近く経っていて、貴族屋敷を訪れた青年画家と考古学者は、令嬢クリスティナについて村では身の毛もよだつような噂がささやかれていることを知る…。