小説むすび | 出版社 : 作品社

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サミュエル・ジョンソンが怒っているサミュエル・ジョンソンが怒っている

これぞリディア・デイヴィスの真骨頂! 強靭な知性と鋭敏な感覚が生み出す、摩訶不思議な56の短編。 相棒 退屈な知り合い 都会の人間 不貞 白い部族 特別な椅子 ヘロドトスを読んで得た知識 面談 優先順位 ブラインド・デート 私たちの旅 remember二態 〈古女房〉と〈仏頂面〉 サミュエル・ジョンソンが怒っている 新年の誓い いちねんせい・しゅう字のれんしゅう 面白い いちばん幸せな思い出 陪審員 二重否定 古い辞書 仮定法礼讃 なんてやっかいな ものわすれ ある葬儀社への手紙 甲状腺日記 氷に関する北からの情報 ボヘミアの殺人 楽しい思い出 彼らはめいめい好きな言葉を使う マリー・キュリー、すばらしく名誉ある女性 ヘッセン兵ミール 異国の隣人 刈られた芝生 口述記録(含しゃっくり) 患者 正しいと正しくない 植字工アルヴィン 特別 身勝手 夫と私 春の鬱憤 彼女の損害 働く男たち 北の国で 祖国を遠く離れて いっしょにいる 財政 変身 姉と妹(II) ボイラー 若く貧しく ミセス・イルンの沈黙 ほとんどおしまいーー寝室は別 お金 謝辞 訳者あとがき

ストーナーストーナー

これはただ、ひとりの男が大学に進んで教師になる物語にすぎない。しかし、これほど魅力にあふれた作品は誰も読んだことがないだろう。--トム・ハンクス 半世紀前に刊行された小説が、いま、世界中に静かな熱狂を巻き起こしている。名翻訳家が命を賭して最期に訳した、“完璧に美しい小説” 美しい小説……文学を愛する者にとっては得がたい発見となるだろう。--イアン・マキューアン 純粋に悲しく、悲しいまでに純粋な小説。再評価に値する作品だ。--ジュリアン・バーンズ 『ストーナー』は完璧な小説だ。巧みな語り口、美しい文体、心を深く揺さぶる物語。息を呑むほどの感動が読む人の胸に満ちてくる。--「ニューヨーク・タイムズ」  読んでいると、さざ波のようにひたひたと悲しみが寄せてくる。どのページの隅にもかすかに暗い影がちらつき、これからどうなるのだろう、ストーナーはどうするだろうと、期待と不安に駆られ、もどかしい思いでページを繰らずにはいられない。(…)しかしそんな彼にも幸福な時間は訪れる。しみじみとした喜びに浸り、情熱に身を焦がす時間が……。ぎこちなく、おずおずと手を伸ばし、ストーナーはそのひとときを至宝のように慈しむ。その一瞬一瞬がまぶしいばかりの輝きを放つ。なんと美しい小説だろう。そう思うのは、静かな共感が胸に満ちてくるからにちがいない。(「訳者あとがきに代えて」より)

死刑執行人死刑執行人

一九九六年二月、元KGBのブラートニコフ将軍配下の工作員サウリャクが刑期を終え、出所してきた。ブラートニコフの後継者であるミナーエフ連邦保安局(旧KGB)将軍はサウリャクの私的警護を内務省の友人に依頼、その警護の役目をおおせつかったのが、モスクワ市警の心理分析官アナスタシヤ・カメンスカヤ。ブラートニコフ将軍には裏の顔があり、サウリャクはその秘密の鍵を握る重要人物。ブラートニコフが暗殺された後、身の安全を図るために、刑務所に入っていたのだ。サウリャク出所のニュースは、いち早く対立陣営にも伝わり、彼の身柄を奪還しようとするが、アナスタシヤの巧みな機略により無事モスクワへ。首都では折しも大統領選の最中。候補者のマリコフはブラートニコフの暗殺に関与しており、サウリャクの動向は政治の中枢をも揺るがすことになる。権力者たちの野望が渦巻く中、アナスタシヤは事件の背後に潜む驚くべき事実に迫ってゆく。ロシア・ミステリー界の女王が描く、好評シリーズ第3弾。

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