出版社 : 光文社
汐崎藩御刀番頭の左京之介は、左家にまつわる名刀「小夜左文字」が盗まれたことを知らされる。一方、汐崎藩主堀田家憲には縁談が舞い込む。藩主から縁談相手の松代藩真田家を探るように命じられ、京之介が調べ始めると、そこに小夜左文字の存在が浮かび上がる。小夜左文字を盗んだ者の思惑とはー。迫力の戦闘シーンと胸に迫る若殿の恋。充実のシリーズ第十弾。
江戸奉行の手が及ばぬ関八州に逃げ込んだ悪人を追う賞金稼ぎ、追い首。旗本三男の新三郎もその一人。馴染みの大黒、利吉と共に精を出す。此度請け負ったのは牢屋敷から脱獄した男の追跡だった。手がかりを求め印旛沼に赴いた彼ら。そこで新三郎は百々木という凄腕の老浪人と思いがけず再会し…。関八州を舞台に痛快なドラマと剣戟が織りなす時代シリーズ!
日本一の本の街・神田神保町にあるベルサイユ書房。テレビで有名なイケメン写真家・ジョージ久保田のサイン会が脅迫された。彼の新作写真集の中に、脅迫犯に都合の悪い何かが写っているらしい。剣崎店長の指令で、作家志望の書店員・研介らは写真の謎を追うことに。卑劣な脅迫犯を捕まえ、写真集を刊行中止から救えるか?タダモノじゃない七尾ワールドが大展開!
ありとあらゆる病気に罹っていると判断した僕は、休養と変化を求めて、友人ハリスとジョージ、そして犬のモンモランシーとともに、ボートに荷物を積み込み(歯ブラシは入れた?)、テムズ河を遡上する旅に出る。景勝地を巡ってゆっくりするはずが、トラブルとハプニングの連続で…。料理へのこだわり、武勇伝くらべ、やせがまん対決、パブでの騒動…独身男三人で旅をすれば、あることないことで議論になり、他人に迷惑をかけたりかけられたり、大まじめだからこそ「ふふっ」と笑える事態に事欠かない。英国ユーモア小説の傑作!
材木問屋『飛騨屋』が与力の高坂又五郎を抱き込み、源蔵を陥れようと画策。源蔵は、植木職人・升吉殺しの下手人として、時蔵をお縄にした。だが、時蔵は、吟味の場で、升吉が殺された晩、高坂と会っていたと言う。取り違えによって源蔵は、お役差し止めを命じられる。罠を仕掛けた『飛騨屋』の狙いは!?源蔵に代わって、文太、六助、竜吉が、真実に迫る!
「安全地区」に指定された仙台を取り締まる「平和警察」。その管理下、住人の監視と密告によって「危険人物」と認められた者は、衆人環視の中で刑に処されてしまう。不条理渦巻く世界で窮地に陥った人々を救うのは、全身黒ずくめの「正義の味方」、ただ一人。ディストピアに迸るユーモアとアイロニー。伊坂ワールドの醍醐味が余すところなく詰め込まれたジャンルの枠を超越する傑作!
書店員は超多忙。品出しや客注をこなし、レジ対応の合間に万引き犯を捕まえ、閉店後には新作を読んでPOP書きやイベントの準備。でも、本と本屋が好きだから、今日も笑顔でお店に出るのだ。でも時には、お客様から謎すぎる悩みが寄せられて…。ここは町の本屋さん。名物店長と個性的なバイトの面々が、本にまつわる事件を鮮やかに解決します。本屋さんよ、永遠に。
僕は君原樹来、小学六年生。将来の夢は推理小説作家。作品の題材になるような難事件の話を聞きたくて、元刑事のじいじの家に遊びに来た。そうしたら交換殺人や密室、ダイイングメッセージとかすごい謎ばかりで期待は的中!でもね、じいじ。その解決、僕はそんなことじゃないと思うんだけどなあ。可愛らしい名探偵の姿を通じて、本格ミステリーの粋を尽くした魅惑の短編集。
アミの会(仮)とは、各ジャンルで活躍する女性作家の集まり。網のように広がる交遊関係、フランス語で友だちという単語(amie)、全国各地のメンバーがインターネットで意見交換をしながら、一冊のアンソロジーを編むというところから名付けられた。アンソロジー企画第五弾は、十三人の豪華ゲストを迎え、二十五編の書下ろしショートショートをお届け!
銃器ブローカーに発砲されたため、相手を半殺しにしたことで過剰防衛として三カ月の停職となった警視庁の風見竜次は、捜査一課特命遊撃班に異動となる。そのチームには、“ホームレス刑事”など異色の面々が揃っていた。そして、風見たちに、東京の蒲田署管内で起きた事件の捜査が命じられる。遺品整理会社の会社員が殺害された難事件の真相とはー。シリーズ第一作。
愛する息子と妻をシンナー中毒の通り魔に殺された新聞記者の小坂宏樹、我が子を殺めながら無罪判決を受けた平沼香織。“心神喪失者の行為は、罰しない。心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する”という刑法三十九条によって、人生を翻弄された二人が、時を経て交錯する。そして、新たな事件が!苦悩と葛藤が導く意外な結末とは!?心理ミステリーの傑作!
警察庁からの依頼を受け、西城秀夫はヨーロッパへと飛ぶ。政府要人や財界の大物がスウィス銀行に預けた隠し金が、次々と強奪されていた。そこにはイスラエルの秘密組織が関わっているらしい。その組織の正体を突き止め、壊滅せよというのだ。パリへと金を引き出しに向かった不動産会社社長を囮に、西城は組織の中枢へと食い込んでゆくー。超絶アクション巨編!
粋で艶やかな新橋芸者の“まり勇”は、ハードボイルドなどの海外ミステリーが大好き。少女時代はメイヴィス・セドリッツやハニー・ウエストのような女探偵を夢見ていた。忙しいお座敷の合間に起きるミステリアスな事件に胸を躍らせ、恋しい刑事と謎を推理。聖ルカ病院、魚市場、歌舞伎座に本願寺ーなんでも一級品の揃う築地を舞台にした都会派連作ミステリー!
天文方に勤める川本浩之助は絶滅した生物の化石探しに没頭していた。ある夜、不審な男たちが、別れた女房を拐かし「不死の鳥の化石を出せ」という要求を突きつける。一方、市中の事件を追う中で浩之助に目をつけていた定町廻り同心の近藤信吾。彼もまた黒い陰謀に巻き込まれていく…。太古のロマンが巻き起こすドラマを壮大に描く!人気時代シリーズ、堂々たる最終巻。
吉原の妓楼から依頼を受け、客から借金を取り立てる始末屋「だるま屋」。そこで働く直次郎は、大見世「丁字屋」の花魁・真鶴から名指しで依頼を受ける。真鶴の妹分である花菊の首を絞めて逃げた男を探し出し、百両を取り立ててほしいと言う。直次郎の胸に、吉原で命を落とした妹の最期が浮かびあがるー。逃げた男の正体は!?そして、花魁の秘めたる思いとは!?