出版社 : 光文社
伊達家当主として奥州統一に乗り出した政宗。しかし、佐竹、大崎、蘆名との度重なる戦いで苦戦が続き、身内からも命を狙われる事態となる。そんななか、豊臣秀吉が天下人となった。最上との戦いが奥州惣無事令に反したとして秀吉に呼び出された政宗は、一世一代の「勝負」に出る。オリジナル原稿に大幅加筆した著者渾身の作品。上中下巻同時刊行。調略の中巻。
奥州一揆を引き起こしたとして豊臣秀吉に京へ呼び出された伊達政宗。秀吉の手元には政宗直筆の手紙と花押が。政宗は最大の危機を窮余の一策で乗り切る。盤石に思われた豊臣政権が秀吉の死で崩壊。そして、関ヶ原、大坂の陣を経て天下人となった徳川家康に、政宗はどう挑むのかー。オリジナル原稿に大幅加筆した著者渾身の作品。上中下巻同時刊行。感涙の下巻。
まるで吸い寄せられるように二人の男が訪れた廃車置場。そこにうち捨てられた冷蔵庫の中にいたのは、死にかけた裸の幼女だった。男の一人、住職の浄鑑はその幼女ミハルを引き取ることにする。だが、彼女が寺に身を寄せてから、集落では凶事が続き、人々の間に邪気が増殖していくー。ミハルとはいったい何者なのか?まほかるワールド全開の、サスペンス長編!
「まんじゃしろ」に祭られている美森さま。過疎が進む山村、美森町の守り神だ。去年越してきたなんでも屋・岩室猛志と、地元出身の大学生・貫行詐織は、町で起こる事件を解決すべく探偵ユニット“竿竹室士”を結成した。事件の数々は、美森さまのお使いが起こしていると言うが、それって本当…?不思議な存在と民俗学、SFが交錯する、新感覚のミステリー!
祖母の蔵書に挟まっていた一通の手紙。宛名はヒッチコック。差出人は祖母の旧姓だが、心当たりはない。誰が何のために挟んだ手紙なのか。開けて読んでみると、祖母のかつてのルームメイトからのメッセージで…。(「恋文」)大食い・本好き美少女エミールと、ジャンク映画フリーク男子のユキサキが、解かれないままになっていた謎を読み解いていく!
王都へと急ぐ女騎士・エステルら一行が雨で足止めされた町に、魔軍の怪物たちが襲来する。その窮地に現れたのが、ダリューンらパルス精鋭軍だった。ついに並び立つ十六翼将。だが、魔の山デマヴァントの地底では、蛇王ザッハークが縛めを解かれ、自由の身になろうとしていた。さらに、深傷を負ったエステルの運命は!?衝撃的展開をみせるシリーズ第十三弾!
蝶ヶ岳で遭難し救助された物部佐千子。ところが、道後湯之町の自宅に戻った数日後、何者かに刺殺される!事件を追う安曇野署の刑事・道原伝吉は、部下と共に愛媛・松山へ。関係者を辿るほどに浮かび上がる不審な人々と、佐千子が抱えていた悲しき過去…。「文学のまち」と美しき山々を舞台に、道原の推理が冴え渡る。名手の仕掛けた謎の連鎖に唸る山岳ミステリー!
取材でラオスの首都ビエンチャンを訪れていた石田伸一が、メコン河畔で死体で見つかった。谷口爾郎は取材と称し、石田の死の真相を調べるべく、ビエンチャンに入る。石田の通訳兼ガイドとして共に行動していた山本実に案内を頼み、死ぬまでの足跡を辿っていくが…。内戦に揺れるラオス国内の混沌とした現状が殺人事件と絡み合い、謎は深まるばかりー。
小姓組番衆を務める若き旗本、新宮鷹之介に、将軍家斉から「滅びゆく武芸流派を調べよ」と、武芸帖編纂所の頭取につくよう命が下る。鷹之介には助っ人がつけられたが、飲んだくれの柳生新陰流の遣い手に、不器用すぎる円明流の達人と、癖のある剣客ばかり。武芸帖編纂手始めの流派は幻の手裏剣術。その遣い手に辿り着けるのか。笑いあり涙ありの傑作シリーズ開幕!
米沢町にある井筒屋の番頭・忠助は、古い知り合いのお米に会う。彼女の夫・友蔵は盗賊に殺されており、口封じのためにお米がさらに襲撃されることを恐れた忠助は、杢之助らと協力し、彼女の救出作戦を決行する!作戦は成功したかに思われたが、両国広小路に現れた、木彫りの鵜の見世物を扱う芸人の一座が、杢之助の守る町内に、怪しい目を光らせ始めて…。
松尾芭蕉の一番弟子ながら、一門に馴染めない俳諧師・宝井其角と、豪放磊落な絵師・多賀朝湖(後の英一蝶)。二人は不思議と馬が合った。ある夜、吉原で、彼らは二人の太夫に呼び出される。屏風に描かれた犬が動き、それを見た遊女が次々と姿を消したという。謎解きを頼まれた二人は女たちを救うべく奔走するが…。江戸の人々の生き様、哀切を描く傑作時代小説!
元南町奉行所の定町廻り同心で、いまは船頭となった沢村伝次郎。同心時代の髪結いが骸となって見つかった。その下手人探しを始めるが、一方、千草が懇意にしていた子供、半助が消息を絶った。孫を心配する祖父の八百蔵に代わり半助探しにも奔走する伝次郎。そして、二つの事件が繋がった時、真相が明らかになる。江戸情緒と人情を深く描いた傑作シリーズ第十八弾。
本書の中で心屋が紹介している手法は、世にいうカウンセリングの手法から逸脱したものかもしれません。実際、心屋自身がさまざまな手法を学び、体験する中で大きな変化を遂げてきました。そして、その中で最後に残った心の中の「核」が「怒り」でした。この「怒り」を解放できないかと考えたのですー。人気カウンセラーの名著、待望の文庫化。
森二が刑務所を出た日、塀の外で二人の「兄」が待っていたー。自らの犯した深い罪ゆえに、自分を責め、他者を拒み、頑なに孤独でいようとする森二。うらぶれたアパートの隣室には、バンドネオンの息苦しく哀しげな旋律を奏でる美少女・沙羅がすんでいた。森二の部屋を突然訪れた『娘』冬香の言葉が突き刺さるー。森二の「奇跡」と「罪」が事件を、憎しみを、欲望を呼び寄せ、人々と森二を結び、縛りつける。更に暴走する憎悪と欲望が、冬香と沙羅を巻き込む!森二は苦しみを越えて「奇跡」を起こせるのか!?
蛸足大学の助教・ユーリー小松崎は、駆け出し作家の松崎有理と、学問の危機を救うため、嘘論文のでっちあげ投稿を開始!しかし、正義を振りかざす謎の機関「論文警察」の魔手が彼らに迫る!?抱腹絶倒の架空論文満載でおくる、著者ならではのサイエンス・ユーモア・サスペンス!
日本を代表する一大コンツェルンの中枢・河帝商事の創業者一族が相次いで殺された。相続争いと思いきや、被害者は一族の中で出来のいい方ではなかった…。ならば、劣等な者を切り捨てようという犯罪なのか!?警察庁から派遣されたキャリア捜査官・十常寺迅は、河帝商事の内部事情をよく知る秘書の灰原円に無理矢理協力させ、一族の暗部に踏み込んでいく。連続殺人犯の、恐るべき動機とは!?京大ミス研の鬼子(?)が放つ、シニカルでトリッキーな本格ミステリ的御家騒動、開幕!
メグ、ジョー、ベス、エイミー。感性豊かで個性的な四姉妹と、南北戦争に従軍する父親に代わり、家を守る堅実な母親との1年間の物語。隣家のローレンス氏や少年ローリーらとの交流を通し、少女たちは大人に近づいていく。ティーンエイジャーの日常を生き生きと描く、不朽の名作!